実験体は逃げ出したい【降谷零】

いたい。いたい。 ページ44

「ﾁｯ…サイコパスが。」


何時もの白い服に着せられ椅子に座り目隠しをされたまま少し待つと足音と共に針が入ってくる。


「効き目は夜に来るだろう」


「じゃあこの目眩は副作用か？」


「多分な。」


素っ気ない会話の中、後処理は確りとしてくれるところがまだましなところでもある


「何かあったら必ず報告だぞ。ゼロイチハチ」


「…」


何時も言われていることでもう聞き飽きた。


知らんふりをして家に帰り少し横になると思った以上に体が怠くて起き上がることが出来なくなった。






「んあ？」


ふと目が覚め、起き上がるとまだ外は明るくてあんまり時間が立ってないように感じた。


「…数時間しか立ってないじゃん」


はぁーとまたベッドに横たわるが仮眠したお陰で目が冴えていて二度寝しようにも出来ない。


「友達来るなら何か作った方がいいかな」


クッキーの材料を買いに出掛けた。




暫くするとただいまーと言う声とお邪魔しまーすと言う声が聞こえた。


「おかえりレイ。とお友達の皆さん初めまして。兄のAって言います。宜しくね」


元気よく宜しくお願いします！と皆が言うもんでやっぱり子供は可愛いもんだ。


「レイちゃんのお兄さんかっこいいね！」


と言ってくれたのは正直嬉しかった。誉められると言うことは中々無かったからな。


「ちゃんと手を洗うんだぞ。」


「「はーい」」


あ、丁度クッキーが焼けた…飲み物は紅茶で良いか。

此所にはいないよ→←初めてのころしかた

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す