実験体は逃げ出したい【降谷零】

最悪のティータイム ページ29

今日はコナンくんと新作について語る日


だがそんな暇すら与えないようだ




「は？」


「公安のものです。保護対象となった貴方を保護しに来ました。」


書斎で紅茶を片手に優作さんの新作を呼んでいたらインターフォンが鳴ったため何時も通り無視して沖矢さんが出ていったらこの様だ。


「な、何いってるんすか？何で一般人を…」


焦るな俺。髪色が変わったら更に言い訳できなくなる。


「八水Aさん。いや実験体ゼロイチハチ」


「実験体とは？ゼロイチハチとは？何がなんだかさっぱり」


「はぁ…降谷さんを呼んでこい。」


降谷？誰だそれ。わからない。何もかも。何故此処がバレたのかも、俺が実験体だと言うことも。


玄関先でわーわーと言ってる声が聞こえたのでコナンくんが来たんだ。

「コナンく」


コナンくんのもとへ行こうとしたら床に叩き付けられた。一瞬息が出来なくてチカチカと目の前が眩んだ。


「八水さんを離せっ！！」


子供が大人の力に勝てるわけもなくコナンくんは簡単に制圧された。


暫くして一代の車が到着した。


「久し振りだな」


酷く懐かしい声が今は絶望でしかなかった。みるみる髪色が変わっていく。言い訳はもうできない。

「に、いさ…なんで…？」


声が震える。この人が怖い。まだやりたいこともあるのに…


「本当に兄弟揃って似てるな。」


そう薄ら笑いを浮かべた。

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