実験体は逃げ出したい【降谷零】

インターフォン ページ18

ピンポンとインターフォンが鳴るが俺は無視をして優雅に読書を続ける。


生憎沖矢さんがいないので出ようにも出られない状況。


だが相手は中々諦めない。かれこれ30分は粘っている。


「もしもし？沖矢さん。玄関先で凄いインターフォンを鳴らす者がいるんですけど…」


相手が立て聞きをしてるかもしれないで小声で話す。


「そうですか。では私が帰るまで無視してください。」


もう乗り込んできそうな勢いだ。何でこんなことになっているんだろう。


煩くて読書しようにも気が散って集中できないしとでイライラしてくる。


そいつの顔面拝んでやりたいわ！


コナンくんだったら連絡入れる、勿論シェリーも。あの少年探偵団？の場合はコナンくんが何かしらしてくれる筈だし…


やっぱり外部の者だ。


何時の間にかインターフォンの音が消えた。もう行ったかな？


てか今の俺の格好ヤバイからね。あの逃げ出したときの服だからそもそも出たら怪しまれるわ。


何故着てるかって？割りと安心するんだよ。


「はぁ。気配が消えた…」


すれ違いになるように沖矢さんが帰ってきた。


「組織の人じゃなさそう。何か乗り込んできそう。普通。ピンポンしないで。」


「そうですね。多分私の知り合いでしょう。」


「知り合いなのに連絡取らなかったの？」


「ええ。彼の番号は知らないのでね。」


彼って誰だろう。寝る寸前までずーっと考え続けていたけどわからなかった。

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