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ちょっとした空気の柔らかさ。 ページ14

マフィアの拠点のビルに帰ってから、中原中也は僕の前をせっせと歩く。









僕はその後ろ姿をじっと見続けた。









…僕に今出来ることは…









この背中を滅ぼすこと?









…できない。殺しは。









…此奴の殺しを止めることだ。









マフィアの任務全て、止めることだ。









そして、何としてでもここから出ないと…









ドンッ_____









「いだっ!?」









痛みを感じて、前を見ると、中原中也の背中。









中原「…前見て歩けよ」









振り向いて溜息を吐く。









「…はいはい」









正直、今は話したくない気分だった。









中原「手前の部屋は此処だ。忘れンじゃねェぞ」









「………はーい」









中原「それと、俺の部屋は隣だから、何かあったら呼べ」









「ん。じゃあ、遠慮なくお邪魔しまーす」









中原「…ああ、それと」









ドアを開けたところで呼び止められる。









中原「…殺しは嫌いか?」









「…あのさ、何回もその話題でえぐらないでくれる?そろそろ限界なんだけど」









僕が睨むと、中原中也は頭をクシャクシャと掻きながら、面倒臭そうに言う。









中原「だーかーらーよォ!手前は目を向けるな」









「は?」









中原「…目は背けとけ。悪ィが、マフィアのあるべき姿ってのがこれなんだ。手前に何があったのか知らねェけど、俺は手前の教育係だ。できる限りは配慮してやる。だから…もう任務には出なくていいし、ここで自分のやりたいようにやれよ」









中原中也は真剣な眼差しで言う。









そして、立ち去ろうとした時、僕は反射的に呼び止めた。









「待っ…て。何で僕に…」









中原「…うるせェな。手前のあるべき姿?への覚悟に関心したってだけだ。」









そう言うと、部屋に入ってしまった。









僕は頭がややこしくて、あまり理解できないまま、自分に与えられた部屋へと入った。









重く感じていた此処の空気は、いつの間にか少し柔らかくなっていた。…ような気がした。

お出掛けのお誘い。→←記憶の女神。



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クロマルコ(プロフ) - 面白かったです!頑張ってください!でもあんま無理はしないでくださいね! (2022年8月3日 12時) (レス) @page17 id: 8179e2047b (このIDを非表示/違反報告)
★ayaka★(プロフ) - 面白かったです。続き待ってます (2019年10月22日 0時) (レス) id: 65fd904e63 (このIDを非表示/違反報告)
ルチル - これからの展開が楽しみです!続き待機してます。 (2019年4月2日 23時) (レス) id: 32dfaf95b0 (このIDを非表示/違反報告)
ラ八ル(プロフ) - すごく面白かったです!続きが楽しみです!これからも頑張ってください!! (2016年12月19日 18時) (レス) id: dcc66ec7ef (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ - おもしろかったです! (2016年12月17日 15時) (レス) id: 7140c513ac (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:RaRaRa | 作成日時:2016年11月14日 19時

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