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師範 ページ3
『師範〜！師範〜！何処にいらっしゃいます
か〜？』
広い師範の屋敷を駆け回る。
何年か前からお世話になっているが、未だに迷子に
なる。
甘露寺さんからの文が届いていたから伝えようと思
ったのに。
今は稽古も休憩時間だからいると思ったのだけど
伊「何だA。少しは静かにしてくれないか」
『あっ、甘露寺さんからの文が届いておりましたの
で、渡そうと思ったのです』
伊「そうか、助かる」
少しだけ柔らかな表情を見せて私の手から文を受け
取る。
こんなふうに嬉しそうにしている師範を見るのが大
好きなのだ。
『私にも届いてたんですが、今度師範も甘味処行き
ませんか？甘露寺さんと』
伊「！お前にも届いていたのか？」
『はい！』
伊「良かったな。なら行かせてもらうぞ
…そういえば、今日は不死川の所に行くんだろ
う？」
『はい！今日も行きます』
伊「…お前も大変だな」
『早く仲直りしてくれたらいいんですけどね』
伊「そうだな」
師範は私を見て少しだけ悲しさを滲ませて笑った。
『では、行ってきますね』
伊「あぁ」
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作者名：三三七拍子(三度目の正直) x他2人 | 作成日時：2019年12月29日 21時
