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秘密 ページ38

昨日から一睡もしないまま朝を迎えた。


 病室の窓から見えた日の出の風景はそれはそれは綺

 麗なもので、しばらく見とれてしまった。



 宇「オイA!(コソコソ」

 音もなく開かれた扉の向こうにはいつになく真剣な

 表情をした宇髄が。もう聞きに来たのか。


 宇「帰ってきたら話すって言ってたよな(コソコソ」

 『うん。(コソコソ』

 宇「話してくれ。なぜお前は血鬼術を使えたんだ?

  (コソコソ」


 『わかった。

  …私が何を言っても大声を出さないでね。い

  い?』


 無言で頷いた宇髄をベッドの脇に招いて耳元で囁

 く。



 『あのね、私の父様が鬼なんだ。』

 宇「!?」

 『あ、まぁ、人を喰ったことは無かったから安心し

  て。で、私は父様の血を色濃く受けてしまって、

  そのせいで血鬼術を使えるようになってた。纏め

  たらそんな感じ。』


 なるほどという風に頷いて私に質問を浴びせる。

 宇「お前の父親、太陽は平気だったのか?」

 『いや、外に出てたのは見た事ないからなぁ…多分

  無理だったと思う』

 宇「そうか。あと一つだけ。

  お前の父親は人を喰ったことは無かったんだ

  ろ?じゃあ何食ってたんだよ」

 『普通に私たちと同じものを』

 宇「ほぉ…なるほど。んじゃ、帰るわ」

 『了解』


 宇「あと、こいつ、起きてるからな」

 『無一郎?』

 宇「あぁ。じゃあな」

 
 ぎこちない足取りで病室を出て行った宇髄を見送っ

 て、一度身を起こした。

 時「おはよう」

 『うん。いつから起きてたの?』

 時「宇髄さんが来た時から。…怒ってる?」

 心配そうに首を傾げた無一郎の頭を撫でた。


 『ううん。怒ってない。いずれ話そうと思ってたこ

  とだから。』


 時「そっか…」


 何やら複雑な表情を浮かべてされるがままにされて

 いる。



 本当は別の機会に話そうと思っていた。

 まぁ、仕方ないか。



 時「その髪、下向いたりしたら顔にかかって邪魔に
 
  ならない?」


 私の斜めに切れた髪を一掬いして問う。


 『邪魔…ではないかな。大丈夫だよ。』

 時「ならいいや。…ちょっと残念だなぁ」

 『如何して?』

 時「だって、僕と姉さんの髪、切れる前までは長さ

  同じくらいだったから。短くなっちゃったから

  残念だなぁって。」

煉「ここで、大正コソコソ噂話だ!」→←いつも通り



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三三七拍子(プロフ) - サブレさん» ありがとうございます!マジでモチベアップに繋がります!これからも頑張ります! (2019年11月3日 15時) (レス) id: 9b74e616b2 (このIDを非表示/違反報告)
サブレ - めちゃくちゃ面白いです!投稿頑張ってください (2019年11月3日 15時) (レス) id: f23e27acb6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:三三七拍子 | 作成日時:2019年10月22日 21時

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