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帰還 ページ36

『ただいま帰りました〜…あ痛っ』

 蝶屋敷に上がると、物凄い足音を立てて誰か来た。

 暗すぎてよくわからない。


 時「えっ、A姉さん!髪…」

 あ、無一郎か。


 『やらかした』

 隠に速く診察室に運ぶよう指示し、その後をついて

 きた。



 時「今回はいつもよりすごい怪我だね。」

 『うん。上弦だった』


 時「えっ、上弦?」

 『うん。治療してもらってから話すね』

 時「うん」



 胡「はああああ…Aさん、いくらなんでもこれ

  は酷いですよ…常人だったら治りませんよこれ

  は」


 小言を吐きながら包帯を巻いていく。

 あっという間に私は包帯だらけになってしまった。



 胡「はい。おわりましたよ?しばらく絶対安静で

  す。見張りとして時透君を付けておきますから

  ね?」


 『見張り?』

 胡「そうでもしないと脱走するでしょう…

  あと、時透君と話してあげてください。寂しが

  ってましたから。」



 松葉杖を着きながら廊下に出ると、外で無一郎が待

 っていた。



 時「あ、僕見張りなんだってさ。」

 『うん。聞いてるよ。』

 時「その間は任務入れてもらってないから、ずっと

  一緒にいるからね?絶対」


 絶対を強調して私を支えながら病室に連れて行く。


 真新しいベッドに座ると、無一郎はその脇の椅子に

 座った。


 時「ねぇ、任務中変なことされなかった?」

 『大丈夫だよ?何ともない。』

 時「よかった…」

 『何で?』

 時「だってA姉さんに手は出されたくないか

  ら…」

 『?』

 語尾がだんだん小さくなるから聞こえない。

 時「ああもう!だってA姉さんが変なことされ

  たら嫌だから!」

 ヤケになって大きな声で言った。

 顔が赤い。


 胡「時透君、静かにしてください」

 時「(ムスッ)」

 『嫌な顔しなーい』

 頬を膨らませた彼の頭を撫でると、少し口角を上げ

 た。

 時「A姉さんが任務に行ってる時、すごく姉さ

  ん不足だったよ?自分の任務はちゃんとこなし

  たけど」

 『おぉ、偉い偉い』

 時「んふふっ、でね、部隊で死者も出さなかった

  よ。怪我人は出たけど」

 『頑張ったねぇ』

 褒めると心底嬉しそうに笑うのだ。

 煉「A!大丈夫だったか!」

 病室の戸を開け放して入ってきた煉獄。

 蝶番がミシッと言ってたことなんて私は知らない。

いつも通り→←終わり



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三三七拍子(プロフ) - サブレさん» ありがとうございます!マジでモチベアップに繋がります!これからも頑張ります! (2019年11月3日 15時) (レス) id: 9b74e616b2 (このIDを非表示/違反報告)
サブレ - めちゃくちゃ面白いです!投稿頑張ってください (2019年11月3日 15時) (レス) id: f23e27acb6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:三三七拍子 | 作成日時:2019年10月22日 21時

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