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最悪の再会 ページ25

鞘から抜いたままの日輪刀を提げて花街を駆ける。

 炭治郎君と鬼の気配がしたからだ。


 この角を曲がって、あと2つ先の角を曲がった先

 に…居た!

 長い髪を振り乱した女の鬼と炭治郎君が対峙してい

 る。あれは明らかに炭治郎君が不利だ。


 飛び出そう右脚に力を込めた時、帯で炭治郎君が飛

 ばされた。私は咄嗟に進行方向を変えて炭治郎君を

 抱えた。…危ない危ない。あと少し遅かったら壁と

 激突だった。



 炭「Aさ『しーっ!!私の名前とか知られたくな

  いから、狐とでも呼んでて!』わ、解りまし

  た!」


 炭治郎君を降ろして鬼と向かい合う。


 よく見ると、あの鬼は誰かに似ている。

 白い頬、長い睫毛…

 『(蕨姫姉様…!?)』


 私の体に電流が走ったような気がした。


 あの姉様が鬼だったのか…?

 まぁ、鬼のような気配はしていたけれど信じたくは

 なかった。


 足が震えて乱れた呼吸音が喉から漏れる。


 堕「可愛いね。不細工だけど

  …なんだか愛着が湧くな。お前は死にかけの鼠

  のようだ。あとそこの狐…どこかで見たような

  髪色だ…私が可愛がっていた子に似てるね。

  鬼狩り風情が…あの子に似てるなんざ腹が立っ

  て仕方がないねぇ…」



 『(知るかよそんなの…私の方が辛いわ!慕ってい

  た姉様が鬼だったなんて信じたくないもの!)』


 半ばヤケクソになりながら刀を振るうと、さっきの
 
 帯で流される。


 防ぎはするが、どうしても帯が掠ってしまって体の

 どこかが切れるのを感じた。


 炭「なっ…ふ、藤川さん!!」

 そうか、私は姉様に苗字を教えてなかったな。


 炭治郎君の機転に感心しつつも、毒に濡れた刃を振

 るう。


 あれ程慕っていた姉様に刀を向けるのは気が引けた

 が、そんな事はなるべく考えないようにした。


 花柄の帯が顔の横を唸りを上げて通り過ぎてゆく。

 炭「藤川さん!!宇髄さんは!!」

 『どこか解らない!集中!!』


 それから暫く斬り合うも、鬼は炭治郎君の攻撃を全

 て凌ぎ、私の攻撃も、当たりはするが重症を与える

 ことが出来ない。


 本格的に夜も深くなってきた。

 帯が掠って出来た小さな傷が重なって、相当な出血

 量だ。

 左目が血のせいであまり見えない。


 堕「キャハハッ、アンタ達、ほんっとに醜いわね!

  血を流したまま戦う姿、実に醜いわ!!」

 口角を吊り上げて笑う。

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三三七拍子(プロフ) - サブレさん» ありがとうございます!マジでモチベアップに繋がります!これからも頑張ります! (2019年11月3日 15時) (レス) id: 9b74e616b2 (このIDを非表示/違反報告)
サブレ - めちゃくちゃ面白いです!投稿頑張ってください (2019年11月3日 15時) (レス) id: f23e27acb6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:三三七拍子 | 作成日時:2019年10月22日 21時

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