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たまたまカバンに入っていた新しいノートの表紙に『演出ノート』と書いてみる。
なんだ、自分、結局やる気あるんじゃん。
ノートを開いて部員のことを書く。
『目黒蓮。とても素直。クールだけど、単純でわかりやすい。だいぶおバカだから…』
『渡辺翔太。声が大きい。精神年齢はきっと5歳。でもたまに「お兄ちゃん」みたいなところがあって…』
『向井康二。今、絶賛ノビ期。関西弁は場を和ますための武器だと思ってる。持ちギャグは…』
『川島如恵留。なんでも出来ちゃう子。俺のことを慕ってくれててたまに「神様」って呼ばれる。たまに壊れるときが…』
『作間龍斗。一言で言えばやばい。未だに性格を掴めてないんだけど、でも純粋なのかも。…』
『猪狩蒼弥。男気があって誰よりも熱い男だと思う。やることは全て全力で…』
『ラウール。好奇心旺盛で積極的。俺に憧れてるってほんとかな？…』
『ジェシー。部に慣れてきたのかうるさくなった。引くほど豪快な笑い方をするけど、でもそれが良い。…』
『�眞詫ジ磧２罎蕕�顧問。演劇のことについては何も知らないみたいだけどいてくれるだけで助かるんだよね。…』
『松村北斗。我らが副顧問。どんな仕草も言葉もかっこよくて、なんだろ、書き出したらキリがない。…』
こんな感じ…かな？
ちょっと集中しすぎて首が痛い。
阿「んーっ」
と、伸びをすると目の前に宮舘くんが座っていた。
阿「宮舘くん…？」
宮「ん？あぁ、阿部くん。」
阿「あ、外出よ？」
宮「お、おう。」
図書館で話すのはさすがにあれだから外に出る。
阿「ごめんね、今日」
宮「え？」
阿「今日、なんか緊張しちゃって。Ｓ高の人だし。結構強引なの、翔太って。あの、塩顔の。」
宮「俺と同じクラスだよね。」
阿「うん、そう！」
宮「もう1人いたよね」
阿「え？あぁ、めめ。目黒蓮。」
宮「覚えてる。その人の演技。」
阿「え、もしかして去年の？」
宮「圧倒だった。とても。1人だけ飛び抜けてて。まあ、高校演劇じゃよくある事だけど。」
阿「そっか…」
宮「じゃ」
あ、宮舘くん電車なんだ。
俺も今日、電車でこればよかった。
阿「6月！」
宮「…？」
阿「6月13日。公演打つから…見に来てください。去年とは全然違うから。」
宮「そ。…頑張って。」
宮舘くん、もう演劇のことを嫌いになりましたか？
でも、俺はそういう風に見えないけど…。
もう少し一緒に、話したかったなぁ。
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作者名：しにゃん
| 作成日時：2021年2月2日 15時
