メンバー探し ページ15
宮舘side
渡辺「ウザイ」
ライブが終わったあとの翔宇の感想。
宮舘「それ、どういう感情なの？」
ｸｽｯ と笑えば不機嫌な顔になる。
素直じゃないところも好きだけどね。
渡辺「あ」
宮舘「あ」
田中「あ」
こんなに簡単に会っていいものなのだろうか。
そしてこの2人の雰囲気。
私は気まずく感じた。
田中「翔宇…」
渡辺「っ…。涼子、行こ」
宮舘「あ、翔宇！」
翔宇が強く私の腕を引っ張る。
痛い。少しだけ痛い。
どうして、なんで、樹を避けるの？
和解してるとか私の勘違いだった。
翔宇がどこに向かうのかはわかっている。
小さい頃よく遊んだ公園。
高校生になった私たちはここで悩みを打ち明けるようになった。
宮舘「話してくれるの？」
ベンチに座って俯く翔宇に問いかけた。
翔宇はゆっくり話し始めた。
渡辺「しょうもない話。しょうもない話だよ？」
宮舘「うん」
渡辺「中学のとき、樹に告白したの。それで、ふられちゃった…。」
知らなかった。
知らなくて、驚いて何も言えない。
渡辺「私は何事も無かったかのように今まで通り話そうとしたの。でも、あいつは私を避けた。それで話さなくなった。会わなくなった。もう…会いたくなかった…。」
宮舘「そう…。」
久しぶりに泣いた翔宇の背中を優しくさする。
少し落ちついて顔を上げた翔宇。
その翔宇の目はなにかを決心した目だった。
渡辺「見返したい…いつか、絶対」
宮舘「うん、その心意気だよ。」
樹は翔宇を傷つけたんだ。
ふるふらまいは人それぞれだけど、でも、
実際、翔宇を避けたとか酷いことをしたんだ。
だから、私も協力するよ。
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作者名：しにゃん
| 作成日時：2020年12月28日 23時
