くろいろみどり

闇から救う 目黒side ページ15

こーじだけに状況を説明して協力をしてもらった。


向井「あ、帰った」

目黒「ごめん、こーじ。」

向井「全然。これに関しては俺らにとっても一大事やし。」


こーじも傷をチラッと見たらしい。


向井「衝撃すぎてなんも言えんかった…」

目黒「俺も…俺が1番いわなきゃなのに」

向井「なら、もう帰ったり？今なら…たぶん間に合う」

目黒「ありがとうこーじ。ご飯また今度で！」

向井「阿部ちゃん付きで3人でな？笑」


走って家に向かう。

ドアを開けると部屋は真っ暗で

聞こえてくるのは鼻をすする音。

阿部ちゃん…泣いてる…。

俺は電気をつけた。


阿部「へ？」


阿部ちゃんは地面に座り込んでいて、

手首はもう真っ赤に染まっていた。

呆然とする阿部ちゃんの手首を包帯などで処置をし、


阿部「わっ」


阿部ちゃんを抱きしめた。


目黒「ごめん…不安にさせて」

阿部「め…め？」

目黒「気づくの遅くなってごめん。助けられなくてごめん！！」


俺は必死に謝った。

謝ったって傷が回復するわけではないけど、

それでも、必死に謝った。


阿部「ばかっ…！」


阿部ちゃんは強く抱き返してくれた。

阿部ちゃんはわんわん泣いて

しばらくすると落ち着いた。

お互い体を離して見つめあって

笑った。

久しぶりに見た、阿部ちゃんの

心からの笑顔。


目黒「阿部ちゃん、もっと俺を束縛して？」

阿部「でも…」

目黒「苦しくなんてないよ？」

阿部「…今度からご飯誘われたときは俺も…着いてく」


誘ってきた人にそれを拒否されたらご飯行っちゃダメ！

プクッと頬を膨らませてそう言う阿部ちゃん。


目黒「うん、わかりました笑」




でも、






向井「阿部ちゃん酔うてもうて…かわいらしいなぁ笑」

目黒「阿部ちゃん、お酒は家だけ！！」

阿部「やらぁ〜」





こうなるから連れていきたくないんだよね…笑

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