崩れる ページ45
貴女side
今年1番の暑さになるという今日。
4限目 理科の移動教室の帰り道、私はりりかちゃんに「少し話がある」と呼び出された。
めったに来ない4階の資料室。
棚には沢山の資料が積み上げられていて、窓は開けられないほどだったため、他の場所とは桁違いの暑さだった。
この暑さから早く抜け出したいのと、お昼ご飯の約束をしていることから、話を早く済ませたかった。
貴『話って何かな?』
背中を向けるりりかちゃんに話しかけたそのとき。
グサッ…
腹部に温かいものが流れるのを感じた。
白い夏服のブラウスはみるみる赤く染まって、染み込みきれなかった液体は床に滴り落ちていった。
なんで…
そう聞こうと思った時だった。
り「…シルクから頼まれたのよ。
あんたと縁を切りたいから消せって。
恨むなら私じゃなくてシルクよ…。フフフ…」
頭が真っ白になった。
今日の朝の登校…いや、さっきまで一緒だった。
なのになんで………
朦朧とする意識の中、走り去っていくりりかちゃんをただただ見送ることしか出来なかった…。
━━━━━━━━━━━━━━
シルクside
なかなか理科室から帰ってこないA。
メンバー全員で待っていたそのとき、廊下から女子の悲鳴が聞こえた。
急いで廊下に出てみれば、腕から血を流した同じクラスのりりか。昔は俺らにつきまとっていたけど、最近はそんなことなかった。
誰かを探すようにキョロキョロしていた。
りりかと目が合うと、こっちにダッシュしてきた。
り「シルク、助けて…((グスン」
涙目で助けを求めてくるりりかに何か嫌な予感がして、りりかの案内で資料室へと向かった。
資料室の中は暑さと鉄の匂いがもんもんとしていた。
そして、2つ目の棚を曲がったところにAが血を流して倒れていた。
シ「A!」
俺は急いで助けようとした。
しかし、その手はりりかに遮られた。
話を聞けというのだ。
そんなことしてたらAは…
しかし、話を聞かないとこの部屋から出さないと言われ、その場で応急処置をし、早急に済ますという条件で話を聞くことにした。
り「実は…私、さっきの移動教室の帰りに呼ばれて、『シルク達にストーカーしてたとかありえない』って言われて、ナイフを向けられたの。でも、腕へのかすり傷ですんで、『あんたに当たらないなら…』って自分のこと刺して、『やられたように見せかけてやる』って…」
俺の心は怒りに満ちた。
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Leaf(プロフ) - Mrs.ぱんぷきんさん» いえいえ!頑張ってください! (2018年8月3日 15時) (レス) id: b8ce9cd4fa (このIDを非表示/違反報告)
Mrs.ぱんぷきん(プロフ) - Leafさん» お返事ありがとうございます!!!了解しました!これからもよろしくお願いします┏○ペコッ (2018年8月2日 17時) (レス) id: 318cc8d8b4 (このIDを非表示/違反報告)
Leaf(プロフ) - Mrs.ぱんぷきんさん» はい。『このままのストーリーでも見てくれるという方もコメントよろしくお願いします!!!』って書いてあったので、そうなりますね。 (2018年8月2日 10時) (レス) id: b8ce9cd4fa (このIDを非表示/違反報告)
Mrs.ぱんぷきん(プロフ) - airさん» コメントありがとうございます!!!シリアス系了解しました!頑張ります! (2018年8月2日 0時) (レス) id: 318cc8d8b4 (このIDを非表示/違反報告)
air(プロフ) - こういうシリアス系好きなので、ぜひこのままで!応援してます!グッ (2018年8月2日 0時) (レス) id: abd14a0bb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Mrs.ぱんぷきん | 作成日時:2018年5月6日 19時