初日 ページ21
柊side
舞台の幕が上がる前は毎回緊張する
やけど今回は緊張と同時に少しの恐怖と過半数の楽しみがある
俺は今 舞台の0番に立っている
数年前の俺からしたらたぶん想像すらできひんことやった
舞台に出れても2、3行しかないセリフ
スポットライトが当たるのは数秒
そんな俺が 今 0番に立っている
しかも 1人で。
緊張で少しだけ足と手が震える
あと数分で幕が上がる
目を閉じて緊張を飛ばすように深呼吸をしていると舞台袖から聞き慣れた声が聞こえる
末「 柊〜 」
福「 がんばれ！ 」
佐「 観客席から見とるからな〜！ 」
聞き取れるぎりぎりの声でそう言ってくれる3人を見たら自然と足と手の震えがなくなった
改めてメンバーの存在の大きさを知る
ス「 まもなく幕上げます！スタンバイお願いします！ 」
もうすぐ 俺の初めての舞台が 幕開けする
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佐野side
《 来れる人だけでええんやけど ちょっとでええから見に来てほしいです 》
いつもはグループメッセージにはあんま参加しやんAからのメッセージ
そう 明日はAの主演舞台の初日
ちょっとでええなんか言うなよ〜
元々見に行く気満々やっていうのに
最初からそのつもりやった大晴くんと個人でやりとりしとると誠也くんからメッセージが届く
末《 明日行くんやろ？ 俺も一緒に行かせて 》
このメッセージそのままAに見せてあげたいなあ〜 ...
なんやかんや言うて大好きやもんなあAのこと 笑
そんなこんなで俺と大晴くん、誠也くんの3人でAの舞台を見に行くことになった
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作者名：にろ | 作成日時：2023年7月2日 22時
