狂犬に憧れた子猫くん【男主】 (ページ14)

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HB ページ14

リチャside

『 ... なあやっぱ無理帰ろ？』

「毎年それなんそろそろ辞めん？」

『無理なもんは無理なんやもんほら帰ろ』

「いやいやいやお前なんのために来てん笑」

あるマンションの玄関前でやいやい言うてるA

このマンションには本日誕生日の我らの最年長が住んでらっしゃるんですが

毎年Aに引っ張られてここまで来るはええけど毎年こうなる

末澤にちゃんとプレゼントを用意して持ってくるくせにいざ家の前まで来ると帰ろって言い出す

なんでも直接会って渡す勇気はないんだと。

やからなんでかわからんけど俺がプレゼントを受け取ってAは帰って俺が末澤に渡す流れになる

ほんまに謎やろ？俺もようわかってへんから笑

今回もその流れになって俺も半分諦めてた時に俺の携帯が鳴った

Aはずっと独り言喋っとって俺の携帯の音には気づいてなかったから静かに画面を確認したら

今の状況にぴったりな人物からの着信やった

「おつかれ今変わるからお前から一言頼むわ笑」

その一言だけ言って携帯をAの耳に押し当てる

『？！なに、』

末〈はよプレゼント渡しに来い笑〉

『は、誠也くん？！』

末〈毎年持ってきてくれてんねやろ？知っとるから笑はよ家上がってこい一緒に飯食うぞ〉

『！！今すぐ行きます！』

漫画かアニメでしか見たことないくらいの勢いで顔を上げてそう答えるA

うきうき顔のAを横目に今度は自分の耳に携帯を当てる

末〈リチャも来てや 2人はちょっと恥ずいから笑〉

「はいはい笑ほな今から上がるわ」

末〈うい〜〉

電話を切ってるんるんなAを見つめる

今年はちゃんとAの手で渡されるプレゼントがいつも俺が渡すのよりも輝いて見えたのは

きっと気のせいじゃないな笑

fin .

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誠也くんお誕生日おめでとうございます！

これからもあなたに幸せだけが降り注ぎますように！