つづき1 ページ8
「Aさんっ!!」
『ごめん、遥輝くん。今日は呼んでもらったのに逃げてきちゃって。』
「いや、俺もなんかすみません。てか走るの早いっすね。こんなとこまできちゃって。」
はは と笑う遥輝くんに合わせて私も はは と笑う。追いかけてきてくれたのが卓じゃなくてちょっとがっかり、なんて失礼なことを考えてしまった。
『やっぱ来ないか....』
「あ、やっぱり卓さんがよかったんでしょ」
『なっ、そんなことないし!』
「またまた〜、そんなこと言ってAさんも、卓さんのこと大好きなくせに、いつ気付くんですか。」
『別に、卓のことはそんな風には見てないし!卓も言ってたけど、ただの男友達!遥輝くんと卓はおんなじだよ。』
「違いますよ、なんで逃げたんすかさっき、卓さんにああいう風に言われて悲しかったんですよね?辛くなったから逃げたんですよね?」
『そんなこと』
「ありますよ、だってAさん今泣きそうやもん。」
今にも泣き出しそうな彼女を抱きしめた。
「Aさんは卓さんのことが好きなんですよ。でも俺はAさんのことが好きです。卓さんあんなんやし、俺と付き合いましょーよ。」
ははっと冗談っぽく言うと、ギュッと抱きしめ返してきたAさん。え、なんで?と思うと同時に胸が高鳴り出すのを感じた。
『なんでそんなに優しいのよ。なんで私の好きな人暴いて、自分は告白してきて....もう分かんない頭の中ぐちゃぐちゃだよ遥輝くんのせいで。』
「俺が言わないと自分の好きな人も分かんない人が悪いんすよ。」
『ばかにすんな、あほ。でも、ありがとう。......そんで、ごめん。遥輝くんのこと大好きやけど、そう言う風には見てなかった、だからごめん。』
「うわ〜フラれた。期待させて落とすの上手すぎ。なんなんすかもう...」
えへへ、ごめん。と笑う彼女をもっと強く抱きしめる。
「Aさん。1つ、お願いがあるんですけど」
何?と腕の中で顔を上げる。可愛すぎほんまに。
「キス、させてください。」
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作者名:amn | 作成日時:2017年10月26日 2時