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「Aー!遥くん来たよー」
母の呼ぶ声にあえて反応はしない。
いえいえお構いなく、勉強してるんですよね?すみませんいきなり来て。
ごめんね、受験生っていう肩書きつけてからわがままでね〜遥くんからも言ってやってよ〜
とか騒がしい声が聞こえる。
小さい頃から仲良くしてもらっていたお隣のお兄ちゃん。遥くんこと西川遥輝はプロ野球選手だ。
その彼が今日帰ってきたらしい。
もううるさいな。勉強してるんだから静かにしてよ、それに来るなら連絡でもしてくれ、と思いスマホを見ると「今日、帰る。」という素っ気ないメッセージが送られてきていた。10分前とか気付くかばかやろー。
もう、嫌だ怒った。すっぴんだし(普段化粧をする方ではないが)スウェットだし(家で会うときはいつもスウェットだが)髪はボサボサだし(家で会うときは...以下略)
なんだいつも通りじゃん。
でもそれもこれとは違う、なんせ会えない時間が過去最高記録に達した。
会いたくないのか?と言われたら会いたいと秒で答える自信があるほど会いたかった。だって実は彼と、その、お付き合いをしているからだ。
26歳の彼と18歳の私。実に8歳差の壁は大きい。しかも、北海道を本拠地に全国を飛び回る野球選手と、和歌山の女子高生だ。しかも受験生ときた、これはもう会えないこと極まりない。
そんなことを思っていると、トントンと階段を登ってくる音が聞こえる。
おおっとこれはまずい髪の毛とか気にしている場合ではない。勉強しよう。せめて意地だけは張らせてもらおう。だって連絡がなかったのだ(気づかなかっただけ)
あ、もう少しで部屋の前だ、返事をしなかった手前イヤホンでもしなければと、急いでイヤホンを装着。あと3秒ほどでドアが開くはず。
3
2
1....
あれ、来ない。ドアの前で待ってるの?何してんの?でもここで迎えにいったら負けだ。打ち勝て、私は受験生だ。
.....
にしても遅い!もう何やってんの
とイヤホンをとって立ち上がり、ドアに向かって歩き出そうとした瞬間....
○
終わらなかったので続きます...!
中島選手で書いてたのを無理やり西川選手に変えたので名前が違ってたらすみません。
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作者名:amn | 作成日時:2017年10月26日 2時