愛ってなんですか《男主》 (ページ13)

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リハーサルが始まって皆で通し練習が始まる.

「『〜♪』」
久しぶりにAちゃんの姿を見た

ほんまに少し前に会った時よりも綺麗になってて、
　
『(目、合った)』

それでいてカッコよくて.

歌声も他のどのグループと合わせた時も親和性高い綺麗な声や.

『そしたら次各グループの曲合わせて終わりやから』

「『はい』」

少し緊張の緩んだ雰囲気の中俺はAちゃんに話しかけた

『Aちゃん、』

『正門くん、お疲れ様です.』『Aちゃんは曲やらへんの？』

『はい、僕は本番まで皆さんの前で歌う機会は無いので…』

『そっか、ほんなら本番楽しみにしてる.』

正門は榊乃の目の下のクマを指でなぞった.

『Aちゃん、ちゃんと寝れてる？』『心配しないで下さい. 倒れないように気を付けているので』
『それは、あかんのちゃう、？』

『大丈夫ですよ、正門くんも、！』
榊乃は手を取ってギュッと握る
『お身体に気を付けて頑張って下さいね』

『うん、頑張りたいから、またAちゃんと話したい』

『僕も』『じゃあグループ練行ってくるな.』
『はい、いってらっしゃい』

見送ってくれたAちゃんがなんか奥さんみたいなんて

いや、色々すっ飛ばし過ぎかもな

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最終リハーサルに近付いてきて一度通し練をする事になった

その時は全員衣装を見に纏いそれぞれのカラーが色濃く出ていた.

もちろんAも

『晶哉くん、』「Aっ、見せに来てくれたんや.」
『うん、晶哉くんに見て欲しくて. 』

黒とシルバーだけを使ったギラギラの衣装に、色が入ったビジューがどこもかしこにも散りばめられていて

これ以上華やかな衣装って無いってくらいや.

『今日の通し練頑張ろなぁ』「うん、いつものライブよりもAが近くにおるからめっちゃ頑張れそうや」

『そんなんで頑張れるんやったらいつでも近くおったるやん！』

「言うたで？」

『……なに？これ』「ギューしてから行こ」

『う、ん、、』

榊乃は佐野の腕の中にすっぽりと収まっていた.

「よし、行こか」『ん、』

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だいぶリハーサルも終盤になって最後の全体曲

ラスサビに入る前のダンス、

そしてAのソロ

『♪〜、、、』

歌い始めたところで魂を抜かれたかのように、勢いよく倒れてしまった.
周りのジュニア達は呆然と立ち尽くしていて

「Aっ、！！」
『Aは俺が、「誠也くん、俺行きます.」

駆け寄った佐野と末澤よりも率先して小島が榊乃をお姫様抱っこの形で救護室まで運んだ

「ちょっと、晶哉Aちゃんの鞄取ってきて.他のメンバーは場落ち着かせといてくれるか」