認識番号 15 ページ17
.
ハウスの鐘が鳴り起きた時、寝ぼけ眼を擦りながら目は覚めた。
身体が寒い。
昨日リトルバーニーを届けに行った二人を待たずに
小さい子達を寝かしつけたらそのままベッドにダイブしたからか。
温めるように手首足首を回しながらいそいそとふとんにくるまった。
起床時間？そんなの知らない知らない気にしない。
他の皆はいつも鐘の音、というよりエマの声で起きているから
エマの声よりも小さい鐘の音は誰にも気付かれることなく消えていった。
そとエマは？と横を見ると、いつも一番に飛び起きて皆を覚ますエマがまだ眠っていた。
まだ完全に開かない目のせいで布団から出て、近くに行かなければその姿はしっかりと見えなかった。
エマは苦し気で夢で何かにうなされている様に眠っていた。
いつも通りの幼子のような表情で楽しそうに眠っているなら
叩き起こそうかと思ったが、流石にそれは出来なかった。
『エマ。エマ、大丈夫？』
肩を揺すると重々しくその瞳は定まらない焦点でこちらを見つけると、パッ と大きく開かれた。
するとどうしたのか、突然起き上がった。
見下ろしていた私の頭とエマの頭は、
「『いったあ？！？！』」
当然クリーンヒットした。痛い。
痛む頭を抱え込んで地面に伏せてると焦るエマの声が頭上から響いた。
「えっ？！Aっ？！大丈夫！？？」
『あああ頭がじんじんする...』
するとエマは思い出した様にいつものモーニングコールを掛けた。
むくりと起きる皆は不思議がって私達を取り囲んだ
「A？エマ？だいじょうぶ？？」
「あたまいたいの？」
「うわああああんぼくの靴下どこお！」
「何してるの二人とも...」
心配してくれる子、準備をせがむ子、そしてギルダの
見ずにわかる明らかに呆れてる声色
アッ、今誰か頭ぽんぽんしてくれた嬉しい泣きそう。
「ごっ、ごめんね！本当に大丈夫？！」
痛みが治ったのか飛び起きて私の目の前で屈んだエマ
飛び起きた衝動で吹っ飛んだ布団はそのままで落ちてきた
布団に包まれた子たちは楽しそうに声を上げた。
エマの顔にはさっきの苦しみは映ってなかった。
『うん、うん、だいじょーぶだいじょーぶ...』
「そっかぁ、よかったぁ...」
へなりと座り込んだエマに笑いかけると突然光が部屋中を襲った。
「もーみんな！ご飯！」
カーテンを開けたギルダの眼鏡が光に反射してキラリと光った。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 665人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
心(プロフ) - 続き楽しみにしてます！更新頑張ってください！ (2019年7月29日 21時) (
レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
ゆか(プロフ) - #続きを全裸待機 (2019年4月4日 13時) (レス) id: 90c23e84e0 (このIDを非表示/違反報告)
星雲 - すっごく面白いです！約ネバのアニメ観て、側転しようとしたアホは私です…(運動音痴なのに…)更新頑張ってください！ (2019年2月10日 10時) (レス) id: 856336a373 (このIDを非表示/違反報告)
ひにゃたこ - 面白いです！更新頑張ってください！ (2019年2月5日 23時) (レス) id: 2190e9e698 (このIDを非表示/違反報告)
しろ(プロフ) - オリジナルが入っていて見てて続きが気になります!!応援してます頑張ってください...!! (2019年2月4日 15時) (レス) id: e4e581fc0b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：とわ
| 作成日時：2019年2月2日 0時
