1.自転車デート ページ2
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私は平野A。華に華の高校2年生。
学校はもう終わって、あとはタピオカでも飲んで帰るだけ。
はぁ....JKってなんでこんなに輝かしいのかしら!
「平野さん」
『はい?なんでしょ.....げっ』
「今日は図書委員会があるって忘れてないわよね?」
『え、いやあの、今日は用事が....』
「この間もそう言って逃げたでしょう!今日こそは来てもらうわよ!」
『私の輝かしいJK生活〜!!!』
「つべこべ言わない!」
「......」
はぁ.....なんで私が全く興味のない本達を整理しなくちゃいけないんだ。
楽そうだからって理由で選ぶんじゃなかった図書委員会。
今日は勝利も部活ないって言ってたから一緒に帰れると思ったのになぁ、
あ、勝利っていうのはね。私の幼馴染で、イケメン。
うん。イケメン。それに限る。むしろそれ以上説明できない。言葉でない。
「平野さん」
『はい?』
「平野さんが担当した本棚、全部並びが違ったんだけど」
『え、』
「やり直しね」
『んなぁあああ!?』
これ帰れるのか私。
『お、終わった.....』
一時間かけてやっと終わった本の整理。
なんだよ人間の生理よりしんどい説あるじゃん。
『あれ、先輩?
ん、なにこれ』
〔平野さんへ。あなたの整理が終わるのがすごく長そうなので私は帰ります。夜道お気をつけて〕
あぁ、先帰りやがったんだ。
なんだバカみたいじゃん。いやむしろめっちゃ本好きの痛い子じゃん。
『あーあ、まじで暗いし。帰ろ』
石を蹴りながら帰ることにした私。
手頃な石があってよー。家に着くまでに蹴れたらアイスを食べると決めた。
てかあの先輩なんなの?自分で私を連れ出しといて先に帰るとかありえなくない?
しかもあの人本読んでるだけだったしさー。
『こんにゃろっ』
【コツンっ】
「いたっ」
『うへぇ、ごめんなさい!どこに当たりました!?』
私の渾身の蹴りを食らった石ころが誰かのどっかに当たったっぽい。治療費出せとか言われるかな。
....金ない終わった。
「いや、全然大丈夫。というか.....」
『はい?』
「遅くね?」
『んん?』
「俺、ずっと待ってたんだけど」
なんと、そこにいたのは勝利でした。
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作者名:aice | 作成日時:2019年6月30日 12時