自惚れ ページ33
ー朝ー
驚くほど目覚めがよかった
昨日あんなにショックなことが起きたのに
今日のお仕事は音楽番組の打ち合わせとインタビュー
全部事務所で行われる
ベッドから降りようとしたとき、丁度昨日来たワンピースが目に入った
玲於『かわいい…と思う。』
急に思い出してまた体が熱くなる
かわいい、だって。
玲於にいつも言われるのはガキとかバカとかそんなことばっかりで
まぁ優しい時もあるけど
玲於にかわいいって言われたのが初めてすぎて
うん。慣れない…
野菜ジュースを飲みながら雑誌をひらく
ふわふわ…もこもこ…
こんなのが玲於の好みなのね。
いかにも女の子みたいなね
ふーん。
髪少し巻こうかな…
いつも雑誌とかでメイクさんやってもらってるけど
メイクも今日はナチュラルにして…
メイク道具をあさってチェリーピンクのリップを塗る
服どうしよう
あーでもないこーでもない呟きながらウォーキングクローゼットをうろちょろ
うん。これだ
ブラウンのスキニーをはいて
ボーダーのシャツ来て
白のモモンガカーディガン羽織って
黒のベレー帽被って
とりあえず鏡で合わせてみる
ちょっと待って
自惚れてない?
玲於にかわいいって言われたくらいで舞い上がりすぎた…
私は鏡の自分とにらめっこ状態
…悪くないじゃん。
いいかも。誰かのためにおしゃれするのも
黒のトートバッグを持ってきて
お財布、スマホ、定期、手帳…。
A「これどうしよう。」
大輝とのペアリング
…捨てる?
なんか相手に悪い気がする。
だからって取っておくのも嫌だ
アキさんに?
それはアキさんも迷惑か
A「大輝に返す?」
うーん…でも…
今なら会えるのかもしれない
時間的に会えるかな?
私は連絡先から大輝を探して電話をかけてみた
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おれお(プロフ) - 初コメント失礼致します! いや〜切ないですね(TT) 玲於くん主人公ちゃんの側にいてあげて欲しい!!と とてももどかしいような気持ちになります!ざくろさんのお話の展開、言葉選びすごく好きです!これからも読ませていただきます!頑張ってください! (2018年1月28日 18時) (レス) id: de2ff62a05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ざくろ | 作成日時:2018年1月10日 21時