家庭科の先生は料理上手【ツイステ】 (ページ5)

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デュースの不安ページ5

「……これは、本当に飲んでもいいもの……なのか？」

お椀に入った味噌汁をたっぷり数分は眺めた三人は、怪訝な顔で私を見る。

デュースに至っては、上記の言葉を発しながら私を見た。

グリムまでも味噌汁に口をつけようとしない。

……まぁ、見たことない人からしたらかなり勇気いるよね。

茶色だし、ちょっと濁ってるし。

「大丈夫だって。……ほら」

そう言いながら私は味噌汁をゆっくり口に含む。

口に広がる味噌の塩気や出汁の甘さ。鼻から抜ける味噌の風味。

THE日本の味だね、これが。

ごくんとゆっくり飲み込むと、通った場所が熱を持って身体中がぽかぽかと温かくなってくる。

グリムたちに目で合図すると、おずおずと味噌汁を飲み始めた。

彼らは互いに目を合わせ、目を閉じながら一斉に口をつける。

「っ、何これ！めっちゃ美味い！」

「うまいな。なんだか懐かしい味だ」

「美味しいな……。身体があったかくなってくるぜ」

「あったかい味なんだゾ」

それぞれの反応を示した四人は、一気に味噌汁を飲み干して私の前にお椀を差し出す。

「「おかわり！」なんだゾ！」

良い顔するなぁ、なんて思いながら私は再びお椀に味噌汁を入れた。

そして、また飲み干そうとする四人を私は手で制する。

どうせなら私の好きな食べ方でも食べてもらおう。

私はそう思って立ち上がり、キッチンからお米を持ってくる。

皆はそれを見て「？」と首を傾げた。

「ここに、白米があります。それにこのお味噌汁を……」

「ちょちょちょ、何してんの？」

「おま、それは」

私がよくやっていた食べ方、いわゆる『ねこまんま』を作ろうとすると皆に止められた。

食べたらわかるって、美味しいから。

私は持ってきたスプーンにねこまんまを1口乗せ、エースの口に突っ込んだ。

エースが睨んできたけど、気にしたら負け。

もう冷めてきてるし、火傷する心配はないと思うけど。……どうかな？

「……うま」

「でしょ？鰹節かけるverもあるけど、私は味噌汁の方が好きだったかなぁ」

「お、俺様にも寄越すんだゾ！」

ぽつり、とエースが口にスプーンを突っ込んだまま零す。

それを聞いたグリムやデュースもねこまんまを欲しがり、五人でねこまんまを食べてその日はゆっくり寝た。

『……あれ、今日は袋かかってない……』

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