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white09 ページ9

「椎名さんって、平山くんと仲良いの?」

「平山くん、カッコいいよね!」

「同じ中学とか?」




……予想通り。休み時間、平山が席を離れた瞬間、3人組の女の子が私の机に集まって来た。


正直うんざりしたけど、これで誤解は解かないと。


「中学は違うし仲良くないよ」


「けど、よく話してるよね!」

「良かったら、平山くんと話せるようにフォローしてほしいなぁ」

「平山くんと仲良くなりたいの、私たち!」


聞いて呆れた。この人たち、私を利用して平山に近づこうとしてるんだ。

仲良くしたいなら、普通に話せばいいのに。何で私がそんなことをしなくちゃいけないの。



「悪いけど、無理」

「えっ、何で?」


「仲良くなりたいなら、自分から話せばいいでしょ。あんたたちが平山と仲良くなりたいってのと、私は、関係ないじゃん」



きっぱり断ると、その人たちは小声でこう言って、私から離れて行った。


「感じ悪い」

「1人でいるから話しかけてあげたのに」


って。



感じ悪い? 私、思った事言っただけだけど。


話しかけてあげたのに? 誰も頼んでないっての。




そう思って、本を読もうと鞄を出す。




「絶対平山くんだってー!めっちゃイケメンだもん!」

「けど成瀬先生もカッコいいよね。大人っぽいし!でも私は平山くん派だよ」


「お、マジ!やった、オレ人気じゃん!」



窓際で女の子に囲まれてる平山が、視界に入る。きっと、あの質問を皆にしてるんだろうな。

さっきの3人組の女の子も、平山の周りで笑ってる。




ああいう人たち、好きじゃない。

女の子に囲まれてる平山も、好きじゃない。



けど良かった。平山、他の女の子と仲良くなったなら、もう私に絡んでこないよね。



ほっとして本を開いた瞬間、




「おーい、A!」


「!」


平山が私の名前を呼び、周りの女の子を無視してこっちへ向かってくる。




「聞いてよ。さっきのアンケート、クラスの女子全員に聞いたらさ、オレの方が人気だったわ!」


嬉しそうに笑いながら言う平山。



……後ろで女の子たちが私を睨んでるのに、平山はそれを知らないで絡んでくる。



「……どうでもいい。私に話しかけないで」


私は平山の目を見ずにそう言い放った。




ただ、1人で静かに過ごしたいだけなんだから、邪魔しないで。

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設定タグ:オリジナル , 恋愛 , 学園   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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めぐむ(プロフ) - Sakuraさん» Sakura,読んでくれてありがとう! (2017年12月28日 10時) (レス) id: b32ef37eb7 (このIDを非表示/違反報告)
Sakura(プロフ) - 可愛いお話(*^^*) (2017年12月27日 18時) (レス) id: 085712002d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:めぐむ | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年12月27日 14時

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