おはようから／tntn ページ3
『おはよう！トントン！』
「おう、A。おはようさん。」
これが毎朝する当たり前のやりとり。
トントンと私は家がお隣さんである
『あぁー、学校行きたくないなぁ…』
「家出てすぐそれかい。…まったく。ほら、これやるからちゃんと頑張り。」
そう言って私の手のひらにコロンと飴玉をのっける
これもいつもしている朝の恒例行事だ
「今日は苺味やで」
『やったー！私、苺味好き！』
「知っとるわ、そんなん。何年一緒におると思ってんねん。」
不覚にもキュンとした。やっぱりトントンのこと好きだなぁ…。でもきっとトントンは私のこと幼馴染としてしか見ていない。わかってる。だから気持ちを押し殺す。叶わない恋などしたくないから。
『もう10年は一緒にいるねえ…長いね？』
「せやなぁ…もうそんなに経ったんかぁ」
『自分から言い出した癖に何しみじみしてんのよ』
おじいちゃんか、お前は。とツッコもうかと思ったけど口に出すのはやめておいた。そんなこと言ったら粛清不可避だ
「というかあんまりちんたら歩いてると遅刻するで、急ごうや。」
『げっ！もうこんな時間じゃん！急がなきゃ！』
「お前が遅かったんが悪いからな」
『トントンだっていつもより来るの遅かったじゃん！』
「お前が遅れそうな予感がしたんや。だからや。」
『言い訳だよ！！！』
私たちは言い合いをしながら早足で学校に向かう
これがいつもの光景
帰りもいつもトントンが私を迎えに来て一緒に帰る今日だってそうなるはずだったのに、なんで
こんな光景見たくなかった
私が見てしまったのは…女子に告白される、赤面したトントンの姿だった
私はその場から逃げ出していた。走れ、走れ。
あんな赤面したトントン見たことない、という事は
トントンはあの女子が好きだったのか
真っ黒でドロドロした気持ちになって辛かった
幼馴染なら応援してあげなきゃいけないのに
私には無理だった。だって、私だってトントンが好きだったのだから。だってあの子より、私の方が、
ずっと前から好きだったのに、どうして
なんて汚い気持ちになるのを抑えられなかった。
最低だ。私。こんな気持ちでトントンに会えないよ
次の日から私はトントンを避けるようになった
朝は家を出る時間をずらし、帰りは終わったらすぐに急いで帰る。
避け続けて何日たっただろうか。
私は遂に見つかってしまった。
逃げようとしたけどトントンの方が足が早い。
ああ、もう逃げられない。トントンの腕が伸びてくる
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なっか(プロフ) - すいません、御指摘ありがとうございます。助かりました。 (2018年5月12日 7時) (
レス) id: e19c01291e (このIDを非表示/違反報告)
はら - オリジナルフラグ外し忘れていますよー違反行為なのでちゃんと外して下さいねー (2018年5月11日 6時) (レス) id: 1d77437daa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なっか | 作成日時：2018年5月10日 22時
