156話 ページ31
ここで…口を閉ざしていた雪宮が声を出す
雪「皆が認めても…俺は認めないよ。Aさん」
潔「雪宮?」
雪「MFならまだしも…怪我を抱えていたとはいえ、決勝点の場面は君なら充分にゴールを狙えてた…世代最強クラスのエースストライカーがパスに逃げるなんて、エースとしての人格を疑うよ」
『…お前も私と同じ立場なら、そうしただろ?』
雪「俺はしない。あんなパスでいい気にはならない。アシストで大喜びするなんて、考えがセコいんだよ」
潔が雪宮の言葉に憤る
潔「いい加減にしろ!その理想論はやってから言えよ!お前は現実が見えてねぇんだ!綺麗事だけでやって行ける程…世の中は出来てないんだよ!」
雪「…自分の正義が、誰にでも通用すると思うなよ…!俺は理想が見えなくなるまで、戦って死んでやる…!」
潔「やってみろよ、甘ちゃんが!」
『やめとけ潔。…雪宮、話聞いてれば、お前は私や潔の活躍に嫉妬してるんだろ?自分の不甲斐なさを直視するのを恐れ、他人へのイチャモンで逃げる…"嫉妬"を飼い慣らせないなら、世界一の資格はねぇよ』
雪「…」
『それに…差別覚悟で言わせて貰うけど、お前…目の神経が悪いんだろ。だから、あれだけ1on1に特化できた…私からすれば、目がどうこうは言い訳に過ぎんと思うけどな』
雪宮の顔が憤怒に染まる
雪「君に何が分かる!?才能と健康な肉体に恵まれた君に!!」
『分かるかよ!病気を理由に逃げる奴の気持ちなんかな!!本当にサッカーに尽くしたいなら、例え四股をを切られ、目や耳や声を潰されても諦めないものなんだよ!』
雪「なっ…!」
『それでも逃げるなら、今すぐサッカーを辞めろ!勇気がないなら、私から絵心に伝えてやろうか!?』
雪「このっ…!黙って聞いてれば!!」
雪宮が掴みかかろうとするも、鳥や乙夜、氷織達に抑えられる
鳥「やめーや!折角の祝勝会にケンカを持ち込むなや!」
乙「どうどう」
氷「もー、二人共急にどうしたん?」
氷織と黒名が何とか二人を落ち着かせた
名「一旦頭冷やせ。雪宮、A」
雪「…ゴメンAさん。ヒートアップしすぎた…」
『私も言い過ぎたよ…』
皆が部屋から出ていく中で、項垂れている凛を見る
『凛…今日の勝利は確実に凛のおかげだ』
潔「その通り…絵心も言ってた…お前がいなきゃ俺のゴールは生まれなかった。あれは俺とお前のゴールだ」
凛「…うっせぇ。そんな慰めいらねぇよ。死ねよてめぇら…お前らだけは絶対に許さねぇから…」
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ユキト(プロフ) - もしかして…某野球漫画と籠球漫画見てましたか? (2023年3月9日 14時) (レス) id: acc4cdc8d9 (このIDを非表示/違反報告)
はくろー(プロフ) - このあとの続きが欲しかった… (2022年10月25日 4時) (レス) @page35 id: 284adcf210 (このIDを非表示/違反報告)
さよさよ - 面白いです!!更新待ってます! (2022年9月22日 21時) (レス) @page35 id: 8bd526ae72 (このIDを非表示/違反報告)
ta0628tm0105(プロフ) - 最高ですー!!!!!続き待ってます!!! (2022年7月10日 2時) (レス) @page35 id: 0ed1a1911f (このIDを非表示/違反報告)
ちゃんあか - 内容が好きです!!ブルーロックの小説が少なめなのでうれしいですO(≧∇≦)o推しは、冴です。 (2021年8月9日 20時) (レス) id: 4facfbe3a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こきか | 作成日時:2021年2月13日 10時