侍の紅一点 (ページ21)

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20話ページ21

キューバの勝ちパターンに手こずる侍ジャパンだが、宇田川と離脱した栗林の代替の山崎、松井と湯浅がキューバを無失点に抑え、反撃の時を待つ

8回はモイネロが侍ジャパンを抑え、9回を迎えた

登場するのは中日の抑えでキューバ代表の守護神…マルティネス

そのマルティネスから先頭打者の近藤が出塁する

次の大谷は3塁側にヒット性の当たりを放つが、モンカダのファインプレーにより、最悪のダブルプレーとなってしまう

「ゴメン…本当にゴメン！」

『翔平さん…あれを取られたのは敵を褒めるしかありません』

敗北寸前の状況で、Aが打席に立つ

マルティネスの投球に2ストライクまで追い込まれてしまう

絶体絶命の状況だったが、Aは何とかヒットを打った

『ここまではよし…！次は…』

吉田が初球ストライクを取られると同時に、Aが決死の盗塁を試みた

【！ランナーがスタートしている！黒宮がスタートしているー！】

かなり際どいタイミングだったが、判定はセーフでありリクエストでも覆らなかった

【1点ビハインドの、9回ツーアウトで！走りました！！】

吉田はヒットを打つも、当たりが良すぎたため、逆にランナーが進めなかった

ここで迎えるのは、イタリア戦では2安打で復調の気配を見せるも、ここまでノーヒットの村上

ここでギアの上がったマルティネスの前に2ストライクを取られてしまう

【ここまで侍ジャパンは、全勝で勝ち進んで来ました…生き返れ村上！！】

マルティネスの渾身の一球が良いコースに向かうも、村上はその球を完璧に振り抜いた

【さあどうだー！！？いったいったどうだどうだいったいったいった！！】

村上の打球は打った瞬間本塁打と分かる当たりであった

【逆転サヨナラ3ラーン！！やった村上！やっぱり村上打ったー！！生き返ったぞ村上！！！バックスクリーンへの3ランホームラン！！日本中が大歓声に包まれ、村上が生還した！！やりました！！三冠王村上！起死回生のサヨナラ3ランホームランです！！！】

侍ジャパンは村上を迎え、皆にもみくちゃにされた

この勝利により、侍ジャパンは1位での準決勝進出を決めた

打たれたマルティネスは暫し呆然としていたが、最後は胸を張って侍ジャパンの元に来た

「やられたよ。まさか最後に打たれるなんてね…」

『…』

「マルティネス…」

「おめでとう！でも俺達は必ず勝ち上がる！そして決勝でリベンジだ！次は完璧に抑えてみせる！」

キューバと侍ジャパンは健闘を称えあった