吸血鬼に愛される？【Ⅱ】 (ページ7)

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少女の血51 ページ7

ーー…
ーーーーーー…？
ーーー…！！！

…なんだ？誰かの話し声？うっすら目が開く。
すると目の前には紫髪の少年…？が間近でこちらを見ている。
『？！』ﾋﾞｸｯ
｢あっ。ぺいんとさーん。Aちゃん起きましたよー｣
｢あっほんとー？｣

視界がはっきりしてきて気がついた。
拘束されている。結構頑丈に。
口にも拘束具が。
『ん？！んんんぅんん！』
｢あー…無理無理。外せないよ。よだれ垂れてきちゃうから…｣
pe｢改めまして、こんにちは。僕ぺいんとって言います｣

よろしくね☆とばちこりウインクをする。結構陽キャなのかな…

死｢僕は死神って言います！｣

女の子みたいな男の子だ。
pe｢あとクロノアさんとトラゾーって人が来るから来たら紹介するね。とりあえず…轡取ろうか｣

そう言われ、轡を外された。
『…しょっぴさんは…？』
pe｢しょっぴさん？こっちにいるよ｣

そう言って指さしたのは隣の別室。煙草を吹かしている。
『も…目的は…？』

pe｢…わからない。僕達も上の命令でやってるからね｣
『じゃあなんでしょっぴさんが…？ここは…我々国外ですか…？』
pe｢そ。しょっぴさんは…僕達"側"に協力してくれたんだ｣
『僕達側？』
pe｢そう…｣

ガチャ…

｢あっもう来てたんだ。早いね｣
｢ほんとだー｣

扉の前には灰色のフードを被った男性と、ビニール袋を被っている男性が。

kr｢どうも。こんにちは。君が例のAちゃんかな？俺はクロノアって言うんだ。よろしくね｣
to｢俺はトラゾーです｣

『…Aです…』

一見、襲う気は無いようだ。普通に接してくれる。
『これ…外してもらっちゃまずいですかね…』
pe｢そうだね…一応録音はされてないけど録画はされてるからね…｣

すると扉側からコツコツと足音が聞こえる。

ガチャ
｢こんにちは。ご苦労様です｣
そう言って入ってきた人は、どこか見覚えがあった。

｢久しぶりですね。Aさん｣

上品に笑うその人は…
初めて私を買った国の人だった。

明確に思い出した。私を買った時にもうひとり居た、人間の男の子。私よりも5歳近く上の人。

『…怖く…ないの？』
そう問えば、
｢怖いも何も…俺らには何にもできないんだ｣
そう答える。そして、決まってあのセリフを言う。

｢…なんで君がここに来たか分かる？君が名家の血筋だからだよ。俺よりもずっとずっと美味しい君の血を、ここの城主は欲しがった。…君のせいで俺は居場所を無くしたんだよ。せいぜい甘やかされればいいさ｣

カイ…