吸血鬼に愛される？【Ⅱ】 (ページ6)

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少女の血50 ページ6

ふと、しょっぴさんの方に目を向けるとすっと指を下に向けた。
途端に足の力が抜ける。

『へっ…？』
ペタん…と床に座り込む。
立とうとしてもどうしても足に力が入らない。

Sha｢…？どしたん…？｣
『あっ…足に…力が入らなk…』

今度は口が開かない。言葉を交わすことが出来ない。

『んん…！？』
Sha｢？！…しょっぴくんか…？｣

2人してしょっぴさんに目を向ける。するとしょっぴさんは口に手を当てて、手をパーにさせた。その瞬間、口が開いた。

『…っあ！…喋れた…』
Sha｢しょっぴくん？！どういうことや？！｣
Shp｢…知らないんすか…？吸血鬼は契約相手を操れるんですよ｣
｢『！！！』｣

さすがの私もそれは初耳だ。でもなんでしょっぴさんがその事を？

Shp｢…まあ…ちょっとA借りたいんで…借りますね…｣
そう言うと私を抱き上げ、窓から飛び降りる。
『！！！』

恐怖で精一杯服にしがみつく。

Shp｢…怖いっすか｣
『こあ…こあい…！！！！！』

そう言うとフッと笑う。
ダン！と着地したと同時に体がふわっと宙に浮かんだ。

Shp｢もうちょい頑張ってくださいね｣
『ひっ…！』
軽々と屋根上を飛び移るしょっぴさん。その背後から、聞き覚えのある声が聞こえた。

｢なんやしょっぴくーん…抜けがけはあかんでぇ？？｣

ニチャァと笑うそれはゾムさんだった。
『ゾ…さん…』
Shp｢ゾウさんって言われてますよ‪w｣
『ちが…』
zm｢えっ？…まあ別にぞうさんでええよ｣

いいんだ…でもその前に助けて欲しいな。ちょっと限界が来てる。

『まっ…しょっ…ぴさ…頭…いたい…』
Shp｢まずゾムさん撒かないとな…｣
zm｢だーかーらー…せや。A渡してくれるんならええよ｣
Shp｢それは無理ですね｣
zm｢…なら実力行使やな…｣

そう言うゾムさんにフッと笑うしょっぴさん。

Shp｢んな事したって無理っすよ。もう俺とAは契約済みなんでね｣

勝った、とでも言うかのように鼻で笑うしょっぴさん

zm｢…は？｣
一瞬ゾムさんのスピードが落ちる。それを狙ってしょっぴさんは鳩尾に軽く蹴りを入れた。

Shp｢無理なもんは無理っすよ｣
zm｢ぅぐっ…｣

ゾムさんがダウンしている間にどんどんスピードを加速させるしょっぴさん。

『ど…こに…連れてくの…？』
Shp｢…ちょっとね…知り合いに頼まれて…
…許してくださいね…｣

え？

『まっ…て！どういうこと…』
Shp｢おやすみ…A｣

は？待って…どういう…意味…？