吸血鬼に愛される？【Ⅱ】 (ページ13)

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少女の血57 ページ13

翌日、目が覚めたらそこは真っ白な部屋。
腕と足には拘束具が取り付けられている。
幸いにも口は動くようだ。

『な…！？これも…海…？！』
｢おはよおー｣

そう呑気に言って出たのは海。

『なにこれ…？勝手に服も着替えさせられてるし…』
海｢そそ！俺が着替えさせた！…やっぱり年頃の女は美味いもんだね？｣

ピリピリと血が全身にくまなく行き渡るのと大きな恐怖感を感じた。

海｢ハッ…うそうそ。まあ、着替えさせた時に胸は触ったけど‪｣

語尾に(笑)がつきそうな笑い方だ。
『…他の4人は…？』
海｢まだ部屋にいるよ。今から呼ぶ予定。その前に…｣

そう言うと彼は私の腕に注射針を刺した。

『いっ…』
海｢………はい。おっけぃ。ふふっ…楽しみだなぁ｣

そういい、彼は出ていった。恐らく3人を呼んでくるのだろう。
途端、脈が激しく打った。

『がはっ…！？』
ドクンドクンと脳から直接聞こえる。

ガラッ部屋のドアが開く。

pe｢何ここ…えっ？Aちゃん？？！！｣
Shp｢A！！！｣

しょっぴくんが飛び出しそうなのをぺいんとさんが止める。

死｢Aちゃん？！｣
死神さんがこちらに近づいてくる。

pe｢死神！頼んだぞ！｣
死｢や…やってみる…！｣

そう言うと彼は、私の首に手を当てる。

死｢脈が…激しい…活性剤…？｣
『がはっ…あ…だい…じょぶです…から…』
できるだけ口角を上げ、下手な芝居に打って出る。それを心配の目で見つめる彼。

死｢大丈夫じゃないでしょ！！？………クロノアさん！あの薬ある？！｣
kr｢あるよ！｣

そう言うとクロノアさんはポケットからポーションのようなものを取り出した。

kr｢再生のポーション…回復のポーションと鈍化のポーションかな｣
死｢ありがとうございます！｣

死｢…ら！こ…の…！｣

…？なんて…？
Shp｢…！！A……！！お…！｣

しょっぴくん…？

『しょっぴくん…？？』

次第に耳が聞こえなくなってくる。最終的には自分の呼吸音だけ。記憶なんてなかった。でもただひたすらに、誰かの名前を呼んでいた気がする…

『しょっぴくん…』