吸血鬼に愛される？【Ⅱ】 (ページ12)

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少女の血56 ページ12

ビタビタ…

床に紅が滴る。
『しょっぴ…くん！ここに血をまとめられる…？？！』
Shp｢！！やってみます…｣

途端に、体から力が抜ける。傷口からじわじわと抜けていく感覚があった。

ふわっと地面に崩れ落ちるのを死神さんが受け止めてくれた。
死｢ちょ…大丈夫？｣
『あ…頭…痛い…』
Kr｢…これは契約してても貧血になるぐらいの出血量だね…｣

こっちおいで。手当するよ、とクロノアさんは本棚の端の方から包帯と止血剤を取り出した。

Shp｢大丈夫ですか？｣
『ん…』

ふと気になった。これから私はどうなるのだろう。…このまま実験道具として使われるのだろうか…
『しょっぴくん…』
Shp｢？どうしました？｣
『…帰れるかな…』
Shp｢…｣
pe｢帰れるよ｣

！！
ぺいんとさんが口を開く。帰れる…？ほんとに…？

『ほんと…ですか…？』
pe｢実際、人間より吸血鬼の方が強いしね。それに最初に言ったじゃん。しょっぴさんは俺たち側に協力してくれてるって｣
『！』

何かの作戦…？
『私に…手伝えることって…』
pe｢…Aちゃんは、俺たちに血を分けて欲しい｣
『血…やっぱり』
pe｢嫌かな…？｣

嫌だと言ったらこの作戦はきっとできない。出来たとしても多くの犠牲者を出すだろう。
嫌だ…とは言わない。やってやる。

『…もちろん、協力します…！！』
pe｢良かった…！じゃあ…作戦会議をしよう｣

そう言われ、中央の少し小さいテーブルに座った。

pe｢俺たちは何があっても…守るから｣
死｢心配しないでね！！｣

お前が言うことじゃないだろ‪wと死神さんの背中をバシバシ叩くぺいんとさん。死神さんはどこか遠い目でぺいんとさんを見ていた。

…頑張れ…死神さん…