届け、お魚さんたち【Fischer's】

嘘 ページ29

きっとマサイはわかってるんだろう。

シ｢え、目、洗ってくれば？｣

｢うんっ！ちょっと待っててー｣

洗面所に走った。

ﾊﾟﾀﾝ

｢……っはぁ……｣

また、同じこと………

最初の時もこうだったよね。

まぁ、あの時は嫌われたんじゃないかって。

今は、ただ単にダーマが褒めてくれなくて私が寂しいだけだし……

｢……なんで、ダーマに言われると辛いんだろ。｣

マサイに言われても何も辛くなかった。

まぁ、そんな疑問の答えもわかってる。


________好きだから。


｢……あーもう馬鹿…やっぱ私って重いのかも…｣

そんな些細なことで悩んで、泣いたりして。


いつもの事なのに、時々凄く寂しくなる。

｢………馬鹿みたい………｣

ｺﾝｺﾝ

マ｢…A？大丈夫？｣

｢っ大丈夫！今行くよ！｣

ｶﾞﾁｬ

マ｢……大丈夫じゃねーじゃん。目、赤いけど？｣

｢…………うん。ごめん。行こ｣

あんまり長いと怪しまれるもんね。

ン｢あ、大丈夫？｣

｢うん！｣

最近、ちょっとだけど、嘘がつけるようになった。

今回、バレなきゃいいけど。

ダ｢……あのさ、バレバレなんだけど。｣

いつもよりちょっと低い声。

そんな声に、私は思わずビクリと反応した。

ダ｢………別に、とか言ったけど、可愛いんじゃねーの……………//｣

……………え

デレてる…………？

｢な、何それ………//｣

急にデレるとか、何なの！？

｢あぁもう……ほんっとに調子狂う……｣

やっぱ、ダメだぁ……





私はやっぱり、嘘はつけないみたいです。




ダ｢……やっぱりお前嫌いだ……｣

｢やっぱりダーマ嫌い……｣



それは、嘘だと捉えてもいいかな？

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