笑い ページ19
私が座ったのを確認すると
｢コーヒーでいい？｣と聞いてきて、コクっと頷くとすっと立って広いキッチンに行った。
しばらくして、マグカップ2つ持ってきてはいっと私にそのひとつを渡す
｢えっこれ・・・｣
智｢んふふ、コーヒーきれてたの。だから代わり｣
天使みたいな笑で私にそう答える
マグカップの中にはコンポタージュ
疑問に思いながらも、なんとなく大野さんらしいなって思って自然とふふっと私も笑ってしまう。
智｢あっ、やっと笑った｣
咄嗟に｢あっすいません｣っと言うと
智｢なんで謝んの？｣って、こてんと首をかしげて言う
きゅんっ
私の心臓が音をたてた。
可愛い・・・
年上の人に可愛いって言うのはおかしいんだど・・・いや、まず年上に見えない
くっきりした二重にタレ目ぎみのきゅるんとした瞳、すっと綺麗な鼻筋に形のいい小さな唇、フワフワな黒に近い茶色の髪。
20代って言っても普通に信じれる
そんなことを考えてぼーっとしてると、大野さんが私をじーっと見てて
そこで、はっとする
｢いや、あの、笑ってしまったと思いまして。あっいや、大野さんを笑った訳じゃなくて、そのーなんでコンポタージュなんだろ？って・・・いや別にいいんですけど！むしろそっちの方がいいかもしれないですけど！暖まるし！トウモロコシ大好きだし！ってあれ？ん？｣
自分で言っときながらだんだん自分でも何言ってるかわかんなくなってきて自分の馬鹿さ加減に恥ずかしくてあわあわしてると
目の前に口を抑えながら俯いてふるふる肩を震わす大野さん
｢えっ！？あっごめんなさい。変な事言ってしまって！そのコンポタージュのことも、トウモロコシのことも、大野さんのことも｣
あれ？もしかして私また変な事言ってない？
って、そんなことより！せっかく出してもらって、なんで？って失礼すぎる。やばい、どーしよ。大野さん目合わせてくれないし・・・。
そう思ってちょっと泣きそうになってきた時
智｢・・・もー、、むりっ｣
｢えっ？｣
そう言ったかと思うと、行き良いよく吹き出して大爆笑する大野さん。
智｢むりっ、むり〜っ、おもしろすぎでしょ！｣
一瞬え？ってなったけどすぐに恥ずかしさが込み上げてきて一気に体温が上がる
｢ちょっっっ、そんな笑わないでください！｣
お構い無しにお腹を抱えて笑い続ける大野さん
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作者名：楓 | 作成日時：2018年5月5日 17時
