キャンパス [ O.S ] (ページ16)

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side 智ページ16

俺の言葉で、すぐに去っていった男の背中を見てから、嵐ちゃんの方へ歩く。

目の前まできて

手と脚がガクガク震えてて今にも倒れそうで、目にいっぱいの涙を溜めて、流すまいと必死に俯いてる

そんで、無理したように俺にお礼を言う。

多分、泣いたら俺が困るとか思ってんだろなぁとか思いつつ、こうさせた自分に後悔。

なんで俺送ってやんなかった？

どー考えたって危ないじゃん。

特に嵐ちゃんなんか・・・

ゴメン。

そう言うと、キョトンとした顔になったけど、すぐに否定して、どばーっと泣き出した。

・・・嵐ちゃんは

ほんとに折れるんじゃねーかと思うくらい細かった。

(そりゃー簡単に男に連れてかれる訳だわ)

なんてことを、思ってた。

しばらくして目を真っ赤にした嵐ちゃんに自分の家へ来るように言った。

その言葉にちょっとオロオロしだしたと思ったら、恥ずかしそうにコクンっと頷いた。