題名つけるのめんどくさいなと思い始めた今日この頃。デート編終わります。 ページ23
結局、夕陽が沈む頃まで一緒に居た。貴重な休みを半日潰してまで俺と過ごしてくれたのはすごく、嬉しかった。
俺が「デート楽しいですね」とからかうと、「別に」とそっぽを向いた。しかし歩いている途中Aさんの顔を見ると、意外にも満更でもない顔をしていた。
町で簪を選んだりもした。
「どう？これ似合ってる？」とAさんは何度も俺に聞いた。彼女に似合わない簪は無いので、「全部似合ってます」と言うと、「適当言わないでよ。ちゃんと使うつもりなんだから」と顔をしかめられてしまった。
結局、彼女は青い簪を買った。その簪は海のように綺麗な色をしており、大人っぽいAさんにピッタリだった。飾りがゆらゆら揺れていた。どこの男もこういうのに弱いから、俺以外の前でつけて欲しくない。
恋仲ってこういうのをするんだろうかと考えると、甘苦しくなった。付き合ってもいないのに、今日だけは自分のもののように思った。
よく、「ほっぺが赤いのは夕陽のせいだよ｣みたいな展開があるけど、少し前を歩くAさんのほっぺが赤いのは本当に夕陽のせいだと思う。俺のは違うけど。
「あ、じゃあ私あっちだから。今日楽しかった、ありがと」
「あ…俺も楽しかったです。…あの、次、いつ学園に戻ってくるんですか」
Aさんは「んー」と言いながら上を向いて答えを探すような素振りをしてから、
「夏休み明けてすぐくらいには、行くつもり。まあ授業中にコソッと行くから、あなたには会いに行かないけどね」
と言って、ニッと初めて見るイタヅラっぽい笑顔をした。
大人びているAさんが、初めて俺に年相応の表情を見せた。一瞬時間が止まった気さえした。
「じゃあね」
あの人の背中に手を振りながら、この人には敵わないなと、ふと思う。年齢の差ではないが、なにかが俺には足りないのだろう。
夕陽はとっくに沈んで、辺りはどんどん暗くなっていく。蝉はもう活動を止めたらしく、涼しげにコオロギが鳴き始めていた。
「…今日中に家に帰れそうにないな」
家よりも忍術学園の方がいくらか近い。忍術学園の方角へ足を向けた。
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だいぶん久しぶりの更新ですかね…(汗)
最近BLを書いてまして…。すっかりこっちを忘れてしまいました…！
全然更新してませんが、一応元気です。
Twitterもやってるので、もし気になった方はそっちを見ていただければ安否(?)が確認できるかと…。
これからも低浮上ではありますがどうぞよろしくお願いします！
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ねう。(プロフ) - 一気読みしちゃいました！とっても面白いです😢😢 (11月28日 17時) (
レス) @page26 id: dee5bda7f0 (このIDを非表示/違反報告)
来夢(プロフ) - ぐらさん» こちらこそありがとうございます！ (2021年1月31日 14時) (レス) id: 432cdd0ce8 (このIDを非表示/違反報告)
ぐら(プロフ) - 来夢さん» ありがとうございます。 見てみますね！ (2021年1月31日 9時) (レス) id: 3a7d057f41 (このIDを非表示/違反報告)
来夢(プロフ) - ぐらさん» あとぐらさんがもし気に入って下さったらリクエスト受け付けておりますので、リクエストして下さいね！ (2021年1月30日 19時) (レス) id: 40cb41754a (このIDを非表示/違反報告)
来夢(プロフ) - ぐらさんの小説めっちゃ面白いです！これからも更新頑張って下さい(￣^￣)ゞ応援してます！ところで、私道明寺来夢で"仮面被り"という小説を出させて頂いてます！良ければ一度拝見して下さるととても幸いです！ (2021年1月30日 19時) (レス) id: 40cb41754a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぐら | 作成日時：2021年1月8日 2時
