検索窓
今日:16 hit、昨日:11 hit、合計:30,290 hit

うどん ページ22

「無理って…」
「無理です…」

尾浜くんと目を合わすまいと、私は視線を横にずらす。彼も彼で、私に上手く逃げられないようにじっとこっちを見ている。

気がつけば2人とも箸を置いていた。

「しょーーーじきに!」

そう言われて考えてみる。
目をつぶって記憶を引っ張り出そうとする。
最初はろくな奴じゃないと思っていた。6年生の時に尻軽と言われてそれからはのこのこ男について行くのをやめた私が言うのもあれだけど、軽い男だと思っていた。
どことなく学生の私と似ていたから好きじゃなかった。

最近は…どうだろう。
うーん…
性格に難がある訳では無いし…
鉢屋にはなんて言ったっけ。
あの時、確か鉢屋に「ちゃんと見ようとしてるんですか」みたいなことを言われた。
その後、なんて返したっけ。

「ちょっと前にさ、鉢屋に同じようなことを聞かれたの」

「それで、なんて答えたんですか」
えらい食い気味に答えてきた。
目が、怖い。真ん丸な目がかっぴらいて怖い。

「…『分からない』って言ったよ。正直にね」
少し尾浜くんの勢いに気圧されてしまった。

「『分からない』ってことは、嫌われては、ない?」

ものすごくいい所を突いてくるな。

「まあ、ね」

今度は何も答えなかった。
服の心臓辺りをぎゅっと掴んだかと思うと、目をつぶり、数秒体を震わせた。

噛み締めているのだろうか。
私に、嫌われてなかったということを…?

そしてまた目を開いた。

「叫んで、いいですか」

急に何を言い出したかと思えば。

「いいけど、その瞬間に他人のフリするわよ」

「ははは…それはやだな」
空気が抜けるような笑い方をしていた。

そしてまた箸を手に取った。

せっかくのうどんがのびてしまう。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


期末テストで社会98点とれました!!!
英語と40点も差がある!英語無理!!

題名つけるのめんどくさいなと思い始めた今日この頃。デート編終わります。→←うどん髪とうどん



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (59 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
121人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ねう。(プロフ) - 一気読みしちゃいました!とっても面白いです😢😢 (11月28日 17時) (レス) @page26 id: dee5bda7f0 (このIDを非表示/違反報告)
来夢(プロフ) - ぐらさん» こちらこそありがとうございます! (2021年1月31日 14時) (レス) id: 432cdd0ce8 (このIDを非表示/違反報告)
ぐら(プロフ) - 来夢さん» ありがとうございます。 見てみますね! (2021年1月31日 9時) (レス) id: 3a7d057f41 (このIDを非表示/違反報告)
来夢(プロフ) - ぐらさん» あとぐらさんがもし気に入って下さったらリクエスト受け付けておりますので、リクエストして下さいね! (2021年1月30日 19時) (レス) id: 40cb41754a (このIDを非表示/違反報告)
来夢(プロフ) - ぐらさんの小説めっちゃ面白いです!これからも更新頑張って下さい( ̄^ ̄)ゞ応援してます!ところで、私道明寺来夢で"仮面被り"という小説を出させて頂いてます!良ければ一度拝見して下さるととても幸いです! (2021年1月30日 19時) (レス) id: 40cb41754a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ぐら | 作成日時:2021年1月8日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。