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厄介 ページ12

長いこと…と言うほどではないけど、いくらか時間がたった。

それっきり、もうAさんはこっちを見ようとしなかった。

何を話してもダメな気がするので、黙ってじっとさんを見ていた。

「はい!Aちゃん、おにぎりできたわよ…あら!」

Aさんにおにぎりをさしだしたおばちゃんは第2に俺の顔を目を丸くして見た。

「朝ごはん食べに来るにはちょっと早いと思うんだけどぉ」

…ですよね…。
「あ、っと、早起きしたので手伝いに来ました!」

さっきのAさんとの会話、おばちゃんに聞かれてないかな。
結構大きな声で話しちゃったけど、聞こえてなさそうだ。

「あら!助かるわぁ」

おばちゃんは満面の笑みで喜んでくれた。

さあ、手伝うぞ!
と思ったけど
俺の隣で、兵助はやっぱり寝ていた。兵助はまつ毛が長く、女のような顔をしている。
俺は慈悲なんて心は持ち合わせていないので、遠慮なくその女のような寝顔に軽く手刀を落とした。

「ほげっ!」

叩き起された時のレパートリー増やして欲しい

「さ、朝ごはんの準備するぞー」

「あ、勘右衛門待ってよー」
一歩遅れて兵助も厨房に入る。

「あれ、Aさんどこに行ったの?」
兵助が言った。
言われてみれば…と当たりをキョロキョロ見回して見ても居ない。

「Aちゃんならもう行っちゃったわよー」
おばちゃんは食器を出しながら教えてくれた。
「どこ行ったか分かりますか?」

「任務があるって言ってたから帰ったんじゃないかしら」

「…おばちゃんごめん!行ってきます」

迷わなかった。
迷わず、俺は走り出した。

「あ!勘右衛門!…はぁ〜結局俺一人でするんじゃん、もう!!」










忍術学園の門で、再度ため息をついた。

朝から厄介なのに絡まれた。

昨日の野郎。私が学園にいた時、善法寺伊作たちの一個下の学年があの色の装束を着ていた。今は5年生の14歳か。
思わず睨んだ上に逃げてきてしまった。
嫌いなわけじゃない。というか、好きでも嫌いでも普通ですらない。どうでもいいだけ。

結構力強く意思表示したつもりなので、もう追って来ないだろう。…普通の人なら。ああいう目をしたやつは諦めが悪いのだ。
確信を持って言える。
なぜなら後ろから私の名前を叫んでこっちに来るやつがいるのだから。

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ねう。(プロフ) - 一気読みしちゃいました!とっても面白いです😢😢 (11月28日 17時) (レス) @page26 id: dee5bda7f0 (このIDを非表示/違反報告)
来夢(プロフ) - ぐらさん» こちらこそありがとうございます! (2021年1月31日 14時) (レス) id: 432cdd0ce8 (このIDを非表示/違反報告)
ぐら(プロフ) - 来夢さん» ありがとうございます。 見てみますね! (2021年1月31日 9時) (レス) id: 3a7d057f41 (このIDを非表示/違反報告)
来夢(プロフ) - ぐらさん» あとぐらさんがもし気に入って下さったらリクエスト受け付けておりますので、リクエストして下さいね! (2021年1月30日 19時) (レス) id: 40cb41754a (このIDを非表示/違反報告)
来夢(プロフ) - ぐらさんの小説めっちゃ面白いです!これからも更新頑張って下さい( ̄^ ̄)ゞ応援してます!ところで、私道明寺来夢で"仮面被り"という小説を出させて頂いてます!良ければ一度拝見して下さるととても幸いです! (2021年1月30日 19時) (レス) id: 40cb41754a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぐら | 作成日時:2021年1月8日 2時

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