16話 ページ17
tn「確か、助けたんやったっけ？」
『ん、まぁ助けた？のかな？迷惑だったのかもだけど。』
syp「そんなことない。」
tn「俺あんまり詳しいことを聞いてないねん。だから説明してくれるか。」
トントンは、心なしか眉尻を下げてそう言った。
いつもなら強気な彼も、ヒトという謎が多い生き物を前にするとこうなるのだろうか。
それとも別の理由があるんだろうか。
トントンが出してくれたお茶を一口だけ飲んで、私はゆっくりと話し始めた。
ショッピ君と初めて出会った時の彼の瀕死状態のことや、彼が死にたがっていることも。
それを黙って聞いていたトントンは、今度はショッピ君にそれが真実かどうかを尋ねた。
tn「何か補足するべきことはあるか？」
syp「…俺は、孤児院に暮らしてました。理由は、あるんすけど、言いたくはないっす。それで戦争が起きた時に、不幸にも俺だけ生き残りました。だからもう、死にたかった。友達にいい奴はいっぱい居た。なのに俺だけ。」
ショッピ君が話したことは、私の知らないことだった。
ヒトの割には表情が少ないのはその、残酷な過去があったためなんだろうか。
トントンも悲しそうな顔をしてそれを聞いていて、話し終わって歯を食いしばっているショッピ君の頭を優しく撫でた。
tn「大丈夫やで。Aはこう見えてもプリンセスやし、忙しいこともあると思う。その時は俺はここに居るから、俺のところに来てええよ。」
syp「ほんまに…？」
『もちろんだよ！』
トントンは、何でお前が言うんだ、とでも言いたげにこっちを見てきたが、そんなの無視しよう。
すると、今まで存在を忘れかけていたコネシマが駆け寄ってきて、ショッピ君に笑顔を向けた。
kn「ショッピ君、やったっけ？俺はコネシマ言いますぅ！よろしくな！いっぱい遊ぼうな！」
syp「コネシマさん、すね。よろしくお願いします。」
大先生ものんびりと歩いてきて、コネシマの肩に手をかけながらショッピ君に微笑んだ。
ut「どうも鬱ですぅ。大先生って呼んでな。普段はネザーにおんねんけど、たまにそっちにも遊びに行くで。」
syp「大先生って呼びますね。よろしくお願いします。」
ショッピ君が一通り挨拶を終えると、また彼のお腹がぐぅーっと鳴った。
緊張の糸がほどけてしまったんだろう。
kn「何今の音。」
『あ、そうそう！私がここに来た理由はね、ショッピ君がお腹空いてるみたいだから、ヒトの街に買い出しに行こうとおもってるからなの！』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 236人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Lemon(プロフ) - 風太さん» Oh…yeah… (2018年12月26日 10時) (
レス) id: 5820e15656 (このIDを非表示/違反報告)
風太(プロフ) - Lemonさん» ただでさえ無い文才なので残念ながらおすそ分けできないですが今日のデザートの牛乳寒天ならおすそ分けできますよ(微笑) (2018年12月25日 20時) (レス) id: 3b060bbfe0 (このIDを非表示/違反報告)
Lemon(プロフ) - 風太さん» そうですね((風太さんの文才下さい（切実） (2018年12月25日 11時) (レス) id: 5820e15656 (このIDを非表示/違反報告)
風太(プロフ) - Lemonさん» 論点がずれてる夢主ちゃんって凄く可愛いですよね((( (2018年12月22日 0時) (レス) id: 3b060bbfe0 (このIDを非表示/違反報告)
Lemon(プロフ) - も、木炭？！そ、そういう問題？！ (2018年12月21日 14時) (レス) id: 5820e15656 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
