12話 ページ12
まだ悲しそうな顔をしながらも、彼女は自分の手を引っ込めた。
『なぁショッピ、お前はもう完治したのだから医務室から外に出よう。な？』
Aは、やはりしんぺいに向けていたものとは違う、堅苦しい感じの口調でそう言った。
でも、さっきの悲しそうな顔を思い出すとなんだか少しだけ意地悪したくなってしまう。
syp「わかったから先行って。背後を取られたくない。」
咄嗟に言ったこじつけ感がすごい言い訳だったが、彼女は納得した様で、わかった、と言って医務室のドアに手をかけた。
ドアを開くと、薄暗い廊下が見えた。
どれくらい寝ていたのかはわからないが、医務室のカーテンの隙間からは少し光が射していたので夜ではないはずなのに。
前に進もうとしたが、Aがふと止まった。
どうやら、ドアの横に人、いや、モンスターが立っているみたいだ。
覗き込むと、金髪て水色の瞳をした青年が立っていた。
よほど慌てているのか、俺の存在に気付いていない様子で早口に何かを話している。
『またなの！？何回やれば気が済むの！！！トントンにちゃんと理由話して、粛清してもらいなさい！さぁネザーに行け！！！！』
Aがやはり崩れた口調でそう強く言うと、その青年は何かをぼそっと呟いてどこかへ行ってしまった。
すると、俺のお腹がぐぅ〜っと鳴った。
お腹に手を当てても、その音はAに聞こえてしまったみたいだ。
正直めちゃくちゃ恥ずかしいが、モンスターの世界の食べ物なんて食べたくない。
どうにかして話題を変えよう。
『どうした！体調でも悪いのか！』
「その話し方やめてよ。」
『え、うん？』
Aは、急に話題を変えられて状況が飲み込めないでいるようで、拍子抜けしたような顔をしている。
その後はなんとかして口調を変えようと心がけてくれていたみたいで、すごく頑張っていた。
意外と人間に近いところも多かったのだが、唯一顔だけはよく見えなかった。
だが、外に出ることになってAが大きくて重そうな扉を開けたとき、太陽の眩しい光がマントの影に隠れていた彼女の顔を照らした。
瞳は綺麗な紫色で、少し長めの前髪はさらさらしている。
眩しそうに目を細めながら欠伸をする彼女に思わず見とれている自分がいるのが分かった。
今まで年齢などは分からなかったが、顔を見た今ではより分からなくなっていた。
何をするにもお婆さんのような落ち着きがあるのに、顔は意外にも幼さが残っていて。
それでも何となく凛としていた。
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Lemon(プロフ) - 風太さん» Oh…yeah… (2018年12月26日 10時) (
レス) id: 5820e15656 (このIDを非表示/違反報告)
風太(プロフ) - Lemonさん» ただでさえ無い文才なので残念ながらおすそ分けできないですが今日のデザートの牛乳寒天ならおすそ分けできますよ(微笑) (2018年12月25日 20時) (レス) id: 3b060bbfe0 (このIDを非表示/違反報告)
Lemon(プロフ) - 風太さん» そうですね((風太さんの文才下さい（切実） (2018年12月25日 11時) (レス) id: 5820e15656 (このIDを非表示/違反報告)
風太(プロフ) - Lemonさん» 論点がずれてる夢主ちゃんって凄く可愛いですよね((( (2018年12月22日 0時) (レス) id: 3b060bbfe0 (このIDを非表示/違反報告)
Lemon(プロフ) - も、木炭？！そ、そういう問題？！ (2018年12月21日 14時) (レス) id: 5820e15656 (このIDを非表示/違反報告)
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