11話 ページ11
すると、扉が開いて、黒いマントを羽織った少女が入ってきた。
やはり顔はフードに隠れてよく見えないが、きっとあの時話しかけてきた少女だろう。
しんぺいがその子に助けを求めるように縋り付くと、少女は吃驚したように目を丸くした。
『あ、起きた、の？』
俺に向けられたしんぺいの人差し指と同じ動きをした少女は、俺を見て少し安心したような、驚いたような声で言った。
syp「何で助けた。」
『言っただろう？私はヒトではない。』
気を取り直すようにそう言った少女曰く、彼女たちはヒトでは無いらしかった。
しんぺいにしろその少女にしろヒトにしか見えないのだが、「人間」と言わずに「ヒト」と言うあたりに妙なリアリティがある。
それと、彼女の名前はAと言うらしい。
はっきり言ってまだAがモンスターだということを信じきれた訳では無いが、もし仮にその可能性が少しでもあるのなら好都合だ。
俺みたいな人間は、すぐ他人から嫌われる。
それは俺の髪の色も、話し方も、眼の色も全てが村の人間のものと少しだけ違ったから。
こいつらがモンスターだったら、嫌いだと思った瞬間に俺を食べてくれるかもしれない。
syp「俺を食べれるなら、食べてよ。」
『理解できないな。なぜ食われたい。』
syp「俺なんて、生きてても意味ない。村人から嫌われ続けてた。それは俺がいらない子供だったから。」
そこまで言って、少しだけ目頭が熱くなるのがわかった。
自分の不必要さを口に出してしまうことで、改めて自分の愚かさを知ってしまったから。
『わかった。ではこうしよう。ショッピ、お前が邪魔になれば私はお前を食べる。それまでここで暮らせ。』
syp「…わかった。」
淡々と表情一つ変えずに話すAにそう言われると、納得などしていないのに頷いてしまう。
これがプリンセスの威厳とやらなのか。
しんぺいと無声音で何かを話し合っているAの表情は柔らかくて、自分に向けているものとは大違いだ。
仮にもこれから一緒に住むとなると、今までの堅苦しい話し方はやめてほしいのだが、うまく伝えられるだろうか。
小さい頃から言葉で表現するのことがあまりなかったからか、誤解を生まず、気分を害させずに物事を伝えるのは苦手だ。
そんなことを考えていると、Aがぱっと向き直って俺の手を掴もうとした。
反射的に手を引っ込めると、彼女はすごく悲しそうな表情になった。
まぁ表情はよく見えないのだが。
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Lemon(プロフ) - 風太さん» Oh…yeah… (2018年12月26日 10時) (
レス) id: 5820e15656 (このIDを非表示/違反報告)
風太(プロフ) - Lemonさん» ただでさえ無い文才なので残念ながらおすそ分けできないですが今日のデザートの牛乳寒天ならおすそ分けできますよ(微笑) (2018年12月25日 20時) (レス) id: 3b060bbfe0 (このIDを非表示/違反報告)
Lemon(プロフ) - 風太さん» そうですね((風太さんの文才下さい（切実） (2018年12月25日 11時) (レス) id: 5820e15656 (このIDを非表示/違反報告)
風太(プロフ) - Lemonさん» 論点がずれてる夢主ちゃんって凄く可愛いですよね((( (2018年12月22日 0時) (レス) id: 3b060bbfe0 (このIDを非表示/違反報告)
Lemon(プロフ) - も、木炭？！そ、そういう問題？！ (2018年12月21日 14時) (レス) id: 5820e15656 (このIDを非表示/違反報告)
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