気づいてよ。気づかないでよ。赤羽業 (ページ9)

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紙ページ9

『ん──。』

ぱちぱち。
瞬きをして焦点を合わせる。

なんで私ベットで寝て･･･。
そうか。赤羽くんになにかされて気を失って。
ここまで運んでくれたのかな。

『ｯ!』

赤羽くんに蹴られた所がズキっと痛む。

『はあ。めんどくさい。』
私はベットから降りて、救急箱を取りに下に降りた。

『なにこれ。』

リビングの真ん中にあるテーブルに1枚の紙。

さっきは、ごめん。手荒なことした。許してくれるなら、いや。許してくれなくてもいい。俺はそれくらい酷いことした。それでも許してくれるなら･･･公園に来て。ずっと待ってる。自分勝手でごめん。また俺のわがままを聞いてほしい。

『赤羽くん･･･。』

赤羽くんは何も悪くない。
私が全部悪いんだ。

あんなに心配してくれたのに、嘘をつき続けた私が。

気づいて欲しくないくせに、助けてって思って、みんなにも嘘ついて。

わがままなのは私の方だ。

赤羽くんはわがままなんかじゃない。

“公園に来て。”

赤羽くんの字で書かれた手紙。

行かなきゃ。

ごめんなさい。赤羽くん。

私･･･また、赤羽くんに1つ嘘をつきます。

自分勝手でごめんなさい。

その嘘を･･･見破ってください。