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その日は、1週間ぶりの雨だった
−−− 雨の日−−−
「はあっ...はあっ」
帰り道、突然雨が降ってきた
傘を持っていなかった私は、
とりあえず避難しようと屋根のある場所を求めて走っていた
「ふぅ...」
ある書店の前に辿り着き、
持っていたタオルで髪の毛をふいた。
私の他にも、5人くらいの人が雨宿りをしていた
隣には、、同い年くらいだろうか。
前を向いているので顔はあまり見えないが、
そこらのイケメン俳優とやらに興味の無い私でも綺麗な横顔だと分かるので相当かっこいいのだろう。
その人は雨宿りをしているのではなく、
ただ雨を呆然と見つめている様に私には見えた
雨が止むのを待っていると、
迎えに来てもらった人、諦めて走って帰った人、次々と人は帰っていき、ついに私と隣の人だけになった。
( わたしも、、 )
帰りたいという思いに比例して
だんだんと強くなる雨。
雨宿りしないでさっき
走って帰れば良かった...
なんて思っていると
トラックが大きな水しぶきをあげて
目の前を通り過ぎた
「きゃっ」
その水しぶきは私に直撃し、
もともと濡れていた制服がさらに濡れる
「...最悪」
ついつい呟いてしまったその言葉は、隣の人には聞こえていた
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作者名:麻衣 | 作成日時:2017年10月15日 19時