彼女とオオカミくんには騙されない〜TREASURE〜【2】

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温斗くんへ

私は温斗くんに謝らなければいけないことがあります。

私が『彼女』でした。

だから、ガチャをした時から温斗くんがオオカミだとわかっていました。

黙っていてごめんなさい。

正直すごく戸惑ったし、信じたくなかった。

温斗くんじゃない他の人を選べば私の恋は叶うと思って

違う人を見てみようとしたりもした。

だけど、どうしたって私の視線の先には温斗くんがいた。

温斗くんが｢Aが幸せになれる道を選んで｣って

言ってくれた時があったね。

それは温斗くんの優しさだと私は思いました。

その時に私は決めたんだよ。

温斗くんはオオカミだってわかってたけど、

この恋は叶わないとわかっていたけど、

それでも私の幸せは温斗くんの隣にいることでした。

どうせ叶わないなら、限られた時間の中で少しでも

温斗くんと一緒に居たかったし、思い出を作りたかった。

だから脱落の時は悲しかったし、寂しかった。

でも戻ってきてくれてありがとう。

約束も覚えててくれてありがとう。

一緒に過ごした時間も、作った思い出も、くれた言葉も

そこに嘘はなかったと信じています。

温斗くんと居れて良かった。

温斗くんのことが本当に大好きでした。

ありがとう。




A

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