毒林檎[実況者] (ページ7)

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六口目ページ7

とりあえずぱっぱっと実況を撮り、急いで俺の部屋のドアを開ける

______Aは、何かを詰まらせたように喘いでいた

『ごほっ、がは、ぇ』

しかし、俺には見慣れた光景だ。
学生時代は焦っていたものの、今となれば
“またか”と思うぐらい。

Aのボストンバッグをあさり、中から注射器を出す

なんのためらいもなく、俺はAの首筋にそれを打った

『ごぷっ、』

びちゃびちゃっと口から大量の血が飛び出し、真っ白なジグソーパズルを真っ赤に染める

そのまま、気を失った

Aの命は長くはない。
もともとアルビノだと言うことで体が弱いのもあるが
俺にあわせて、無理をして体を動かしているので、短い命がもっと短くなってきている。

目をパチリと開け、俺の方をギョロリと向いた

『がはっ____…あのさぁ、運んでくれるのはありがたいんだけど、カーテンしめてくれる？おかげで私干からびかけたよ』

キ｢おら、水やるから許せ｣

『…友人といると、早死にするね。』

水をうけとり、ゆっくりゆっくり飲んでゆく

『ぷはっ、あぁ今度こそ死ぬかと思った』

キ｢わりぃわりぃ、うっしーが来ちゃってさ｣

部屋中に、甘い香りが充満している
…当分消えねーだろうな

『友人、動けない』

キ｢悪かったって｣

『友人、寒い』

キ｢…あ？｣

Aは、俺に手を伸ばした

『暖めて』

なんの迷いもなく、俺はAの手を握った。
その手は冷たく、生きているとは思えなかった

キ｢これで満足か？｣

透明な肌に真っ赤な目
俺とは180゜違う生物
______それでも、俺の友人は人間なのだ。

『友人、お願いだ』

林檎のような目が、俺のことをうつす
生まれたての、赤子のように無垢な目で。

『死ぬときは、私を_________』

そう、こいつは無垢なのだ。
人間とは、思いたくないほどに