疑心、暗鬼を生ず[実況者] (ページ27)

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27,五月蝿ページ27

P-P side - - - - -

はい！どうもこんにちは人狼でぇーすっ！
なんて言えるわけもないから、ちょぉっとばかしのサービスでこのくっだらない裁判を終わらせてあげたけど、タダで終わらせてあげるなんて言ってないよ？
それなりの対価も、“しゃかいじん”には必要だからね！

レトルト君はあんまし美味しくなさそうだったけど、というか実際美味しくなかったけど、我慢しようかな。フレンチトースト、おいしかったし。
だいたい失礼なんだよね。
いないのに、まだ手を出していないのに、いるだとか、手を出したとか、五月蝿いんだよ。
まだ、5月のハエだってこんなうるさくないよ？

エイプリルフールは、いつからこんなものに利用されるようになっちゃったのかなぁ？
たちが悪いね。まったく。

それになんだかこの村は空気が悪い。
なんか、物語からいつのまにか登場人物が最初からいなかったことになったみたいな―

…まぁ、いいか。
ぼくには関係のないことだし、お腹もいっぱいでご機嫌だし、帰ろっかな。
ぐいっと血まみれの腕で口をぬぐって、窓の縁からピョンッとおりる
そこからは、民衆らの怯えた目線

んー…逃げ出さなかっただけ勇気があるかな？

でも、不愉快なことにはかわりない。

P｢ねぇ、どっかいってよ。凄く不愉快なんだけど。食べるよ？｣

ﾋｯというひきつる声が聞こえる
うん、それでいいんだよ。逃げ出しな。
ぼくが、食べる前、に

______首が、しまる
P｢ぐ、ぅぅ、っ｣

『なぁんだ、首は絞まるんですね。』

女の、声これは、

P｢シ、スタ、ァ｣

『ご名答。さすが人狼様、耳はいいんですね』

ぐっと縄の力が強くなる
息が、できなくなって。頭に、血がのぼる

P｢く、はぁ、、｣

『人狼裁判なんですから、人狼を殺さないと…吊らないと、終われないんですよね』

目が見えない、音だけが、聞こえる

P｢―っ、｣

『謎解き、ありがとうございました。』

意識が、とぶ

『村チームの、勝ちですね。』

ｷｬﾊﾊﾊﾊﾊﾊﾊﾊﾊﾊﾊﾊﾊﾊﾊﾊﾊﾊｯ

修道の少女が、初めて心のそこから、腹のそこから、笑ったような気がした
彼女は、どんな顔をしているんだろう
フレンチトースト、おいしかったな。

敗北の句すら言えず、ぼくはこの世を去るのか人間ではない、獣の顔をしながら。

学校のチャイム音が、耳に張り付いて消えない