1:私と君が出会った日。 ページ2
大将室と書かれたプレートの掛かっている部屋に2人の人影。仁王立ちをしているもの、片膝をついているもの、明らかに身分の違いがあった。
「陸軍大佐、禊A、重要任務を与える!」
ここは国家機密本部陸軍の本拠地。
「一期一振を顕現させ、審神者となり時間遡行軍を排除せよ!」
今日も任務が下される。
『了解、致しました。』
お国の為に、世界の為に。そんな事を言うが結局は自分の為に。陸軍大佐である禊 Aはそんな事を思いながら淡々と任務を遂行していく。ただ無感情に、あくまで仕事なのだから。
だけれどそんな気持ちは今日でなくなる。
今日は未来の記念日。
君と私が出会った日。
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『にっしても、なんで私が審神者?確かに霊力は強いらしいけど軍人だぞ。できる事なんて限られてんじゃん。』
その言葉は前を歩く狐に言っているのか、独り言なのか。きっと後者だがこんのすけはきちんと拾い上げた。
「限られている?いやいやまさか。貴方様にしか出来ない事だらけですよ。」
素直に褒められて後ろを歩くAは顔を綻ばせた。
「本当に?嬉しい事言ってくれるねー。」
「本当ですとも。ささっ、こちらに一期一振がございますゆえ、パパッと触れてパパッと顕現させちゃいましょう!」
軽いノリで繰り広げられる会話に重要な意図がある事を知らず、おだてられるまま開けられた襖の部屋に入り《神》と対面を果たす。
赤く豪華な本体を見ると思わずAは息を呑んだ。さすが派手好きの豊臣秀吉が持っていた刀と言ったところか。少し短いらしいが堂々とした面持ちだった。
『えーっと。触ったらパって神様が降りてくるんだよね。随分簡単だけど、大丈夫なのかコレ?』
独り言を呟きながら柄の部分を手で触れる。
さぁ、一体どうなるか。
バチバチッッ
瞬間、触れた瞬間。まるでマグマの中に手を突っ込んだような、とんでもない熱さが襲った。
神様も現れず体内の血を沸騰させたような熱さだけがただ残るばかり。
『な、なに、これ.........』
こんなの触れば《焼けて死ぬ》
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蛍光灯(プロフ) - 瑠璃色さん» こんにちは!コメントありがとうございます!そんな事を言っていただけて嬉しい限りです(^ ^)私はシリアスが苦手なんですが、今回は何故か書きたい衝動に駆られ執筆しました。あまり本編ではまだ甘く出来なさそうなので番外編で書きたいです。更新頑張ります! (2018年3月27日 10時) (レス) id: f643b19803 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色 - 初めまして!いち兄を推している瑠璃色です!この作品はただの恋愛ものじゃなくてサスペンス要素が入っているのが読み応えがあって楽しいです!更新頑張って下さい!! (2018年3月27日 10時) (レス) id: 3757eb64a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蛍光灯 | 作成日時:2018年3月25日 20時