冨岡義勇のバヤイ【続】 ページ24
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「お前に、嫌われることが、怖い」
ぽつり、と言葉を零した冨岡さん。
その目は、何だか悲しげで。
私には人一倍庇護欲があるのだろうか。
こんな悲しげな顔をされてしまったら……。
ああもう、放っておけないじゃないか。
「あ、あの!冨岡さん!」
「……?」
私が叫ぶと、はっとしたような冨岡さん。
何かすごいぽやっとしてる人だなとか思いつつ、
私は続けた。
「少なくとも、私の周りには既に変な人は沢山
いますから…!
今更冨岡さん一人増えたくらいで、別に
嫌いになったりはしません!平気です!」
「あ、ああ…… 」
私が叫ぶと、呆けたような冨岡さん。
……あれ私変な事言ってないはずだよね。
「平気!大丈夫!」と連呼する私に、彼は段々と顔が赤くなっていった。
アレ、何か雲行きおかしくない?
私何やってんの!?
今更「私は何の後押しをしてるんだ!?」と
思ってしまった。
だがそれに気づくには少し遅かった。
「……つまり、その。
お前に、近づいてもいい、ということか? 」
「アッ、……そ、そうですね」
「……そうか、」
顔をほんのり赤らめて、ムフフと妙な笑い方を
する冨岡さん。
不覚にも可愛らしいと思ってしまった自分は
末期だ。
……でもまあ。
…何か、結局冨岡さんが、こうやって嬉しそうに
ぽやぽやしてるから……。
別に、まあいっか……。
※にゃんこを想像したとはとても言えない。
【備考】
今までヤンデレ一歩手前だったのを、
Aが無自覚に引き込んでしまいました。
Aはヤンデレ大量生産機(極度の人たらし)
の片鱗が、今回は露見しました。
今回の件もですが、ヤンデレられているのは
割と、自業自得でもあったりします。
ちなみに冨岡の対処法は、未だ不明です。
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ぽいんせちあ(プロフ) - 何回でも読める! (2022年3月25日 14時) (レス) id: 341a75d524 (このIDを非表示/違反報告)
ぽいんせちあ - やば…好きです (2022年3月25日 14時) (レス) id: 341a75d524 (このIDを非表示/違反報告)
通行人B - 今でもこの小説読んでるけど、これ読むと何時もなんて言うかな……何か、キュンってきます!! (2022年2月1日 23時) (レス) @page3 id: 9e6a0c7491 (このIDを非表示/違反報告)
ミル産業 - 最後の時透君はヤバい。何か...ずっきゅーん!!!...だよね??((圧 (2020年4月27日 22時) (レス) id: 66812cc6be (このIDを非表示/違反報告)
奈雪 - あ、此の作品がないと生きていけなくなりました。(訳:めちゃくちゃ大好きです) (2020年3月14日 0時) (レス) id: c1bb07e9f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゴリラ系美女 | 作成日時:2019年10月22日 21時