ヤンデレの手懐け方【鬼滅の刃】

嘴平伊之助のバヤイ。 ページ6

・








「痛い、痛いから！何でこの子は出会い頭に関節技キメてくるかね本当に！！」


「うるせェムシャクシャしてんだこっちは！」


「やだ通り魔！！」









現在私にこんな暴力的なことをしている男は、
嘴平伊之助くんだ。



ていうかコレ一人だけ趣旨違うよね。
やめてよヤンデレじゃないよねコレ。



彼は毎回毎回、私に会う度にこうやって暴力を
奮ってくる。




頭おかしいよねこの子。




せっかくアオイちゃんのお許しも出て、
きよすみなほちゃんたちとキャッキャウフフ
してたというのに。




あの子たち今涙目でこの修羅場見てるからね。
どうしようどうしようって泣いちゃってんだよお前幼女の涙の価値わかってんのか。



ちなみに、結局アオイちゃんは手伝わせてくれなかった。
めっちゃ頼んだのに…。








「ていうか私何もしてないよね？
何この仕打ち」



「テメェの顔見てると腹立つんだよ！」



「すごい難癖！！」









この子ヤンデレですらない、多分。
だから全くもって対処法がわからない。



色んな方法を粗方試したけど、ダメだったし。



仮に私が「やっ……痛いよぉやめてよぉ」とか
涙目で訴えても絶対やめない。
ていうか多分私と一緒にキモくて吐くと思う。



関節技こそ止まるだろうが、私の精神が持たない。



逆に、母のように「息子よ」と諭そうとしても無駄だということもわかってる。



なに？どうすれば正解なの？
そうこうしてる間に、どんどん関節技が、
キマッちゃってるから、あーもう。








……できればこの手は使いたくなかったのだが。









「し、しのぶさーんんん！！
助けてくださいいい！！」









彼のことを、唯一止めれて、今この屋敷に
いるであろう人物。



……正直この人は頼りたくなかった。




私がそう叫ぶと、少しの間シーンとした空気になる。



え、来てくれないとか、そんなんある？









「あら、Aさんが私の名前を呼ぶなんて。
珍しいこともあるものですね」









軽く絶望している私の後ろから、聞き慣れた
声がした。



……待ち望んだ筈なのに、何だろうこの敗北感。









【備考】
基本的に手がつけられません。
とにかく相手を必死で宥めましょう。
それで2割程度は軽くなります(暴力が)
ダメだと思った時は、しのぶさんを呼びましょう。
しかし、あまり使いすぎると今度は口を
塞がれます。








・

間。→←間。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す