† MOON〔 Nozomu 〕

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小瀧side




今日は廉の元カノの命日やったから


よく２人で語り合ってた公園に行って過去を思い出してた 。


俺のせいでごめんって何回も呟いてもその言葉は届くことは無くて 。


昔を思ってはずっと自分を責め続けていた 。


廉に許してもらったからって、その事実が消えることはない 。







Aにもそろそろ俺の過去の事話さなあかんなって


頭では分かってんねんけど中々言えんくって、


Aもたまに見せる悲しい表情の訳を話してくれる事もなく


あっとゆうまに半年になろうとしていた 。







無理に話さんでいい、いつかでいいからって思ってたけど


やっぱ俺ってそんなに頼りにされてへんのかなって思ってまう 。


Aの事ほんまに大好きやし、大切にしたいって思ってるからこそ


聞けへん事、言えん事もあるわけで 。


お互いこういう気持ちに気付きながら気付かんふりして


俺らが半年かけて築いてきたもんってそんなもんやったんかな 。








そんな事考えてたら家のチャイムが鳴った 。


こんな時間に誰やねんって思ったら


ちょっと目を赤くしたAがおって


泣いてたんかな、って一瞬で想像がつく 。






「 望っ、さっき大吾から全部聞いた 。気付いてあげれんくてごめん 。」


そう言うてぎゅうって抱きついてきた 。





「 廉の元カノは望のせいじゃない、そうゆう運命やったんやと思うから、もう自分の事責めんといてっ 。」





大吾に聞いたんかってちょっと複雑な気持ちもあったけど、


それ以上にAが言うてくれた言葉が嬉しくて


気付いたら目から涙がこぼれ落ちてた 。

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