検索窓
今日:8 hit、昨日:4 hit、合計:111,441 hit

第56話 ページ7

ことが動き出したその日は、ガリアーノにとっては、これといったことがなかった。安室透、バーボンが来て、少々驚かされたぐらいだろう。

翌日の方が彼女にとっては、苦痛だった。

有希子によばれ階下に行けば、いたのはFBIだ。

ジョ「何で、ガリアーノがいるの!?どういうことよ!」

何故か嫌われていると感じつつ、

「こっちが聞きたい…。」

ジョディは、消してしまいたいのだ。かつて、消し損ねた上にベルモットのことを知っているから。

まだなお話を続けている彼らを黙ってみていた。自分の説明は、秀一にしてもらうつもりでだ。

ジョ「あなた…ラムについて知っていることは?」

冷静に事態を見れているようで、怒りは圧し殺しているらしい。

「ない…。有ったとして、言うとでも?」

ある。いくつかの情報として。実際にあったことはない。電話で会話したことがある程度。

あの人は、自分のことを毛嫌いしているとわかっただけ。

いつか、消されるな。

そう、感じただけだ。

ジョ「嘘ではなさそうね…。」

秀「ラムのことは、嫌いか?」

そんな事を聞いてきた。

「そうね…。嫌い。」

あの方も好きではない。姿を見せず、人を操るのだから。でも、これはただの同族嫌悪だということも理解している。

もっと簡単に言えば、

「面倒だから…。」

これには、その場にいた3人とも言葉をなくした。

ヒエラルキーの頂点に程近い人物をそう言えることが、驚きだった。

秀「お前らしい…。」

ジョディは確信した。あのとき感じた疑問。はっきりと答えが見えた。

この数分の間でわかる。

秀一の心は、自分でも宮野明美でもない。ガリアーノにあるのだと。動かぬ事実だと。

どちらとも違う彼女が、彼の心にいることを認めたくなかった。彼の行動の理由が、彼女だと思いたくない。

敵であるガリアーノをFBIに突き出さず、殺めず、咎めもせず近くにおいていることが、答えだというのに。

どれもこれも信じたくなかった。

第57話→←第55話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (198 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
254人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

かなと(プロフ) - 気になる終わり方でしたが、ありがとうございました(泣) (2016年6月4日 0時) (レス) id: 5c59d46582 (このIDを非表示/違反報告)
ラスティ - 更新待ってます (2016年6月2日 22時) (レス) id: 35a99e4b3a (このIDを非表示/違反報告)
かなと(プロフ) - 更新頑張ってください!!応援してますから!! (2016年5月28日 20時) (レス) id: 5c59d46582 (このIDを非表示/違反報告)
かなと(プロフ) - 死にたいとか云わないでー!! (2016年5月22日 14時) (レス) id: 181887ceab (このIDを非表示/違反報告)
かなと(プロフ) - ラスティさん» ラスティってお酒の名前ですよね!! (2016年5月21日 22時) (レス) id: 181887ceab (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:黒闇 | 作成日時:2016年4月9日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。