第56話 ページ7
ことが動き出したその日は、ガリアーノにとっては、これといったことがなかった。安室透、バーボンが来て、少々驚かされたぐらいだろう。
翌日の方が彼女にとっては、苦痛だった。
有希子によばれ階下に行けば、いたのはFBIだ。
ジョ「何で、ガリアーノがいるの!?どういうことよ!」
何故か嫌われていると感じつつ、
「こっちが聞きたい…。」
ジョディは、消してしまいたいのだ。かつて、消し損ねた上にベルモットのことを知っているから。
まだなお話を続けている彼らを黙ってみていた。自分の説明は、秀一にしてもらうつもりでだ。
ジョ「あなた…ラムについて知っていることは?」
冷静に事態を見れているようで、怒りは圧し殺しているらしい。
「ない…。有ったとして、言うとでも?」
ある。いくつかの情報として。実際にあったことはない。電話で会話したことがある程度。
あの人は、自分のことを毛嫌いしているとわかっただけ。
いつか、消されるな。
そう、感じただけだ。
ジョ「嘘ではなさそうね…。」
秀「ラムのことは、嫌いか?」
そんな事を聞いてきた。
「そうね…。嫌い。」
あの方も好きではない。姿を見せず、人を操るのだから。でも、これはただの同族嫌悪だということも理解している。
もっと簡単に言えば、
「面倒だから…。」
これには、その場にいた3人とも言葉をなくした。
ヒエラルキーの頂点に程近い人物をそう言えることが、驚きだった。
秀「お前らしい…。」
ジョディは確信した。あのとき感じた疑問。はっきりと答えが見えた。
この数分の間でわかる。
秀一の心は、自分でも宮野明美でもない。ガリアーノにあるのだと。動かぬ事実だと。
どちらとも違う彼女が、彼の心にいることを認めたくなかった。彼の行動の理由が、彼女だと思いたくない。
敵であるガリアーノをFBIに突き出さず、殺めず、咎めもせず近くにおいていることが、答えだというのに。
どれもこれも信じたくなかった。
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かなと(プロフ) - 気になる終わり方でしたが、ありがとうございました(泣) (2016年6月4日 0時) (レス) id: 5c59d46582 (このIDを非表示/違反報告)
ラスティ - 更新待ってます (2016年6月2日 22時) (レス) id: 35a99e4b3a (このIDを非表示/違反報告)
かなと(プロフ) - 更新頑張ってください!!応援してますから!! (2016年5月28日 20時) (レス) id: 5c59d46582 (このIDを非表示/違反報告)
かなと(プロフ) - 死にたいとか云わないでー!! (2016年5月22日 14時) (レス) id: 181887ceab (このIDを非表示/違反報告)
かなと(プロフ) - ラスティさん» ラスティってお酒の名前ですよね!! (2016年5月21日 22時) (レス) id: 181887ceab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒闇 | 作成日時:2016年4月9日 23時