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第79話 ページ30

数日後。

彼との約束通り、工藤邸に来て、よくわからぬままベットに放り込まれた。と言っても、厭らしい意味合いは全くない。

秀「何を、隠している…。」

痛みを耐えるような顔で聞いてくる。

「心当たりがありすぎる…。」

のらりくらりと質問をかわす。でも、知っている。彼が何を一番聞きたいのか。着実に弱っていく彼女の身体のことだと。

秀「話してはくれないのか…。」

どこか諦めたように呟いた彼に何も言えない。それを補うように今一番身近な話題をふる。

「もうこの間の傷は塞がっているから、大丈夫よ…。」

本当に変化に乏しいようで、よく見れば彼は驚くほど多くの表情を見せてくる。

秀「そうか…。それでも、今日は休め。」

いかにもこの数日休んでいないと決めつけているようだった。実際、その通りなのだから文句を言いたくても言い返せない。

津波のように襲いかかる睡魔と疲れに負け、眼を閉じれば緩やかに眠りについた。

秀「本当に…不安だな…。」

こうして眠る彼女を見ると今でも少しドキッとする。もう目覚めなくなるのではないかと。ガリアーノの隠す秘密を全てさらけ出してほしいとは思わない。

だからこそ、彼女の命に関わることくらいは教えてほしかった。少しでも長く共にいる時間を過ごせるようにできるかもしれないのに。

今は、己の想像でしかない。

もしそれが、事実であるならば赤井に出来ることなどほとんどない。

本当に怖い。

そっと彼女の髪を撫でる。無防備に辺りに警戒をすることなく眠ることが、はたして彼女にあったのだろうか。

片時も離れまいと手を握り、ベットに突っ伏す。彼女の少しだけ冷たい体温を感じつつ、自分も睡魔に身を委ねたのだった。

コ「こんにちはー。」

階下でボウヤの声が聞こえた。

組織の人間にあれほどの警戒心を見せるボウヤが、彼女を前にそれを見せたことなどほとんどない。今もこうして、やって来る。

秀「どうした、ボウヤ…。」

にこにこと人当たりの良い笑顔をきゅっと引き締め、真剣な表情をした。彼女を心配して来ただけではなさそうだ。

コ「安室さんから聞いたんだ…。」

黙って先を促す。

コ「ガリアーノ…Aさんのこと…。」

確かにコナンの口から出てきた事実は、赤井を動揺させるには十分なものだった。

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かなと(プロフ) - 気になる終わり方でしたが、ありがとうございました(泣) (2016年6月4日 0時) (レス) id: 5c59d46582 (このIDを非表示/違反報告)
ラスティ - 更新待ってます (2016年6月2日 22時) (レス) id: 35a99e4b3a (このIDを非表示/違反報告)
かなと(プロフ) - 更新頑張ってください!!応援してますから!! (2016年5月28日 20時) (レス) id: 5c59d46582 (このIDを非表示/違反報告)
かなと(プロフ) - 死にたいとか云わないでー!! (2016年5月22日 14時) (レス) id: 181887ceab (このIDを非表示/違反報告)
かなと(プロフ) - ラスティさん» ラスティってお酒の名前ですよね!! (2016年5月21日 22時) (レス) id: 181887ceab (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒闇 | 作成日時:2016年4月9日 23時

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