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第66話 ページ17

子供たちと無邪気に笑い合う彼女を、背中合わせになるように反対側のソファーに座り、見ていた。

死ぬ前に少しでも光を浴びてみろと。

己の色を見出だしてみろと。

その色に染まってしまえと思いながら。

それこそキュラソーは、どんな色にでもなれるのだから。

すっと通路から現れた男たち。それは確実にキュラソーが、警察庁ではちあった人々だ。

風見「ここの責任者は、目暮警部とお聞きしたが…。」

と言いかけ、ガリアーノを見て、動きを止めた。

「お静かに…。」

唇の前に人差し指をもっていきながら、面白そうに笑う女。この女は、あの降谷零でさえ情報を手に入れられず、悪戦苦闘しているガリアーノではとすぐに勘づいた。

あちらもそれをわかった上であの様な態度をとっていると思うと少し腹が立つ。

風見「そこの女二人をこちらに引き渡してもらおう…。警察庁に忍び込んだ被疑者たちなのだから…。」

要件だけ手短に伝える。

二人の呼応を面白げに眺めていたが、キュラソーが病室に戻ろうとするのを確認すると立ち上がる。

「帰らせてもらう。」

じっとしているのもこれまでだ。どうせ、ジンたちは、間抜けな公安どもを盗聴しているだろうから。

引き留める声も無視して、さっさと出ていく。

今のガリアーノを捕らえても無意味だと理解しているらしい。追っては来なかった。それもそうだろう。

公安の彼らは、それどころではない。

警視庁の彼らは、太刀打ちできないと知っている。

そのまま車に向かい、腰を落ち着けた。今から起こるであろう事態に胸を踊らせる。ああ、楽しみだ。

「さあ…純黒の夜の幕開けだ。」

夕陽に沈み行く町並みを見つめながら呟いた。

組織が動くのだ。アイリッシュの時とは違い、今度は奪還だ。彼らは、そのつもりだ。それなりの準備をしているはず。

それがどう働くのか。

これに気づいたボウヤたちが、どう動くのか。

面白いことになると。

自分達の真っ黒に染めかえる。キュラソーの記憶を覆い隠すように。鮮やかな色に染まったキュラソーをそのままで送り届けてやろう。

「あぁ…そうだな…。」

ひとりそう決めた。死を変えられぬのなら、せめて美しいままで。

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かなと(プロフ) - 気になる終わり方でしたが、ありがとうございました(泣) (2016年6月4日 0時) (レス) id: 5c59d46582 (このIDを非表示/違反報告)
ラスティ - 更新待ってます (2016年6月2日 22時) (レス) id: 35a99e4b3a (このIDを非表示/違反報告)
かなと(プロフ) - 更新頑張ってください!!応援してますから!! (2016年5月28日 20時) (レス) id: 5c59d46582 (このIDを非表示/違反報告)
かなと(プロフ) - 死にたいとか云わないでー!! (2016年5月22日 14時) (レス) id: 181887ceab (このIDを非表示/違反報告)
かなと(プロフ) - ラスティさん» ラスティってお酒の名前ですよね!! (2016年5月21日 22時) (レス) id: 181887ceab (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒闇 | 作成日時:2016年4月9日 23時

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